道後温泉|文豪が闊歩した湯町をぶらり【魅惑の温泉案内 第85回】

<十年の汗を道後の温泉(ゆ)に洗へ>

俳人・正岡子規の明治29年(1896)作の俳句です。道後温泉がある松山は子規のふるさととしても知られています。また、子規と親交があった夏目漱石の代表作のひとつ『坊っちゃん』では、「住田の温泉」の名で道後温泉が紹介され、道後温泉本館の3階の一室は漱石ゆかりの部屋「坊っちゃんの間」となっています。そんな文豪たちゆかりの湯の町を歩いてみましょう。

瀟洒な駅舎の伊予鉄道・道後温泉駅。明治44年(1911)に建てられた旧駅舎を復元したもので、明治洋風建築の名残りが旅情をかきたてます。さらに、蒸気機関車を模した「坊っちゃん列車」も運行し、子どもたちに人気です。駅前にはからくり時計や足湯などがあり、憩いの場となっています。

道後温泉本館や別館の椿の湯へ続く道後商店街も覗いてみましょう。名物の3色団子・坊っちゃん団子もあります。また、道後公園の展望台もおすすめです。道後公園は伊予国の守護・河野氏が本拠地とした湯築(ゆづき)城の跡。展望台からは松山城を遠望することができます。公園の一角には「松山市立子規記念博物館」があり、子規の足跡や俳句・文学を辿ることができます。

道後温泉駅
洒落たデザインの道後温泉駅

からくり時計
道後温泉駅前にある「からくり時計」

 

取材・文/関屋淳子
桜と酒をこよなく愛する虎党。著書に『和歌・歌枕で巡る日本の景勝地』(ピエ・ブックス)、『ニッポンの産業遺産』(エイ出版)ほか。旅情報発信サイト「旅恋どっとこむ」(http://www.tabikoi.com)代表。

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