新たな年を迎えて、今年はどこか珍しい場所に旅してみたい、と考えている方もいらっしゃるのではないだろうか?
そんな旅先の選定の参考にしていただくべく、ぜひ訪ねてみたい日本全国の絶景ポイントを、一人旅の達人・佐竹敦さんにご紹介いただこう。
前々回の東日本編、前回の中部日本編に続き、今回は西日本編をお届けする。いざ、まだ見ぬ絶景スポットへ!
■1:鍋倉渓(奈良県山添村)
「地上に天の川を映したと言われているように、約650mにわたって真っ黒な岩々が、まさに夜空の天の川のように延々と積み重なって続いています。光輝く天の川と違って、漆黒の岩が延々と続く様子は、荒廃して退廃的な、何とも言えない重厚な雰囲気を醸し出しています。」(佐竹さん)
■2:シワガラの滝(兵庫県新温泉町)
「苔むした洞窟状の閉鎖的な空間に落ちる、全国的にも非常に珍しい滝です。洞窟内の隠れた場所に滝が流れ落ちているため、その全貌は洞窟の中からしか見ることができないなど、滝を取り巻く空間はきわめて神秘的で幻想的な世界となっています。」(佐竹さん)
■3:丸山千枚田(三重県熊野市)
「日本を代表する棚田景観のひとつ。田んぼの枚数は1,340にもおよぶという、実にスケールの大きな棚田です。その全景を見晴台から一望できることも、この棚田ならではの大きな魅力です。」(佐竹さん)
■4:屏風岩と屏風滝(三重県熊野市)
「どこまでも高く垂直に切り立った屏風岩と、落差80mの屏風滝が向き合うようにそびえ立って相対している絶景です。滝壺から見上げた屏風岩と屏風滝が間近に迫ってくるかのような景観は、極めて独特で、圧倒的な景観になっています。」(佐竹さん)
■5:遊子水荷浦の段畑(愛媛県宇和島市)
「岬全体を埋め尽くすように段々畑が作られ、まさに“岬全体が段々畑”といっても決して過言ではない雄大で壮大な景観には度肝を抜かれます。段畑は最も高い所で標高約60m、その段数は60段を数えるといいます。山の斜面の頂上部に至るまで段々畑が作られている景観は、ただただ圧巻です。」(佐竹さん)
以上、訪ねてみたい日本全国の絶景ポイントのうち、西日本に点在する5つのスポットを紹介いただいた。旅先の候補として、ぜひ参考にしていただきたい。
写真・文/佐竹敦
日本全国の即身仏・一之宮・五重塔・三重塔・滝百選・棚田百選・国分寺跡をすべて訪ね歩いた一人旅の達人。テレビチャンピオン滝通選手権出場。主な著書に「この滝がすごい!」「日本の滝めぐり」等。テレビ東京の「厳選!いい宿ナビ」のコラム執筆、@nifty温泉の記事執筆等、ライターとしても各メディアで活躍中。