ナイル河には、古代から人々の暮らしを潤し、類稀なる文明を育んできた歴史がある。クルーズをしてみれば、カルナック神殿を筆頭とするルクソール神殿の数々、王家の谷など、エジプトを代表する見どころを網羅することができる。

そんな悠久の歴史に裏づけられたエジプトのナイル河沿岸を旅するなら、絶対に外せない5つのスポットについて、ワールド航空サービスの北アフリカ担当、桂さん、兒玉さんのコメントとともにご紹介しよう。

■1:アレキサンドリア

アレキサンドリア

かの女王クレオパトラが暮らしていたことで知られ、地中海に面した開放的な雰囲気も魅力的な港湾都市アレキサンドリア。いうまでもなく、カイロに次ぐエジプト第2の都市である。紀元前 331 年にアレキサンダー大王によって建設され、プトレマイオス朝のもとで首都となった。

アレキサンドリアをヘレニズム時代最大の学問の中心地として知らしめることになったアレキサンドリア図書館、海底からの発掘品が豊富に展示されているアレキサンドリア国立博物館、地中海に突き出た半島の先端で存在感を放つカーイトゥベーイの要塞、ローマ時代の円形劇場など、歴史的建造物が多数。また、その一方でヨーロッパのような雰囲気も持ち合わせてもいる。過去と現在が自然な形で交差するような、不思議な魅力をたたえている。

「外務省の発出する危険度が下がり、行くなら今の訪問地です。地中海の表玄関にてして古代からの国際都市アレキサンドリア。かのクレオパトラがいた町でもあり、ぜひ訪れていただきたいものです。」(ワールド航空サービス桂さん)

■2:ギザ

ギザのピラミッド

ギザは、首都カイロ近郊、ナイル河中流の西岸に位置する都市。古代エジプトのファラオであるクフ王、カフラー王、メンカウラー王の3大ピラミッドを擁することで有名だ。1979年には「メンフィスとその墓地遺跡・ギザからダハシュールまでのピラミッド地帯」として世界遺産にも登録されており、広大な光景は観光客を魅了する。

「ギザといっても3大ピラミッドやスフィンクスだけではありません。ピラミッド街道を走り、さらに時代を遡った階段ピラミッドや屈折ピラミッド、赤ピラミッド、そしてピラミッドテキストが見られるウナス王のピラミッドなど訪れるべきところは尽きません」(ワールド航空サービス桂さん)

■3:ルクソール

ルクソール

ルクソールは、古代エジプト王朝の新王国時代に首都として栄えた街。ナイル川を挟んで東岸と西岸に分かれているが、この街を知る上で意識しておきたいのは、古代エジプトにおいて太陽神が崇拝されていたこと。太陽は生と死、そして再生復活の象徴と考えられていたため、太陽が昇る東岸は「生者の町」、太陽が沈む西岸は「死者の町」とされているのだ。

なお現在の市街は東岸で、西岸へ行くにはナイル川をフェリーで渡ることになる。

「エジプト観光で人気のナイルクルーズはここルクソールからアスワンまでを結びます。4泊5日程度のゆとりある日程で河畔の景色も楽しみながらアスワンまでの時間旅行をお楽しみいただきたいと思います」(ワールド航空サービス桂さん)

■4:アスワン

ファルーカ

カイロの南、ナイル川の東流域にあるアスワン。1年を通じて太陽の光が注ぎ、カラッと乾燥した暖かい気候に恵まれている。自然も豊かで、ファルーカという帆船に乗ってサンセットクルーズや市場のショッピングを楽しむことも。手工芸品や民芸品、香辛料や香水など、魅力にあふれた商品が並ぶ。

旧アスワンダムに代わり1970年に作られたアスワンハイダム、高さ41.75m、重さが1152tという巨大な未完のオベリスク(記念日)、イシス神がホルス神を生んだとされるフィラエ島のイシス神殿など、訪れたいスポットも点在している。

イシス神殿

「夕日を背にナイル河を悠々と進む帆船ファルーカを眺めたとき、ナイルと太陽とともに歩んできたエジプトの悠久の歴史と自然美をきっと感じることができるでしょう」(ワールド航空サービス兒玉さん)

■5:アブシンベル

アブシンベル

アブシンベルはアスワンの南、ナセル湖のほとり。なにより有名なのは、ラムセス2世が、愛妻のネフェルタリ王妃に捧げたアブシンベル大・小神殿だ。

岩窟神殿であるアブシンベル小神殿は、入口に並ぶ4体のフェラオ像2体の王妃の像、レリーフで埋め尽くされた内部と、圧巻の美しさ。アブシンベル大神殿は、高さ33メートル、幅が33メートルの巨大な神殿。

アスワンハイダムの建設により水没の危機に瀕したが、ユネスコなどの協力により、遺跡を現在の位置に移すことができたという経緯がある。

「古代エジプト全盛期の文明力と権力に脱帽させられる大神殿の外見。そして、美しく保存状態の良い内部のレリーフ。訪れた誰もが魅せられるにちがいありません」(ワールド航空サービス兒玉さん)

*  *  *

悠久の歴史の重みを感じずにはいられないエジプトのナイル河沿岸地域。一度訪れてみれば、その魅力を深く実感することができるだろう。

【ツアーについてのお問い合わせ】
ワールド航空サービス
http://www.wastours.jp

文/印南敦史

 

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