鹿児島県霧島市。日本で初めて国立公園に指定された神々宿る霧島連山の雄大な自然と、湯量豊富な温泉に恵まれた地です。
パワースポットとして名高い霧島神宮や、天孫降臨説がある天降川。この地に足を踏み入れると、霊験あらたかな雰囲気を感じずにはいられません。平成22年には霧島ジオパークとして、自然景観を生かした活動をしています。
霧島温泉郷は大小8つの温泉から成り、標高600~850mの間に位置。様々な泉質の温泉地があり、中心といえる丸尾温泉にはリゾートホテルから湯治向けの宿などが点在し、湯けむりが立ち昇るさまはなんとも旅情をかきたてられます。
高台にある宿『旅行人山荘』からは、晴れた日には錦江湾と桜島の姿を望み、豪気な気分での湯浴みが楽しめます。泉質は単純温泉と硫黄泉2種類。自然林に囲まれた露天風呂では、野生の鹿の親子が歩き、愛らしい姿に癒し効果も抜群です。
周辺には霧島温泉の滝がそのまま流れるという落差約20mの丸尾の滝があり、紅葉時には美しい姿を見せてくれます(写真は『旅行人山荘』)
取材・文/関屋淳子
桜と酒をこよなく愛する虎党。著書に『和歌・歌枕で巡る日本の景勝地』(ピエ・ブックス)、『ニッポンの産業遺産』(エイ出版)ほか。旅情報発信サイト「旅恋どっとこむ」(http://www.tabikoi.com)代表。