幅広・外反母趾の人でも気持ちよく履くことができるデザイン
足が幅広だったり外反母趾であったりするがゆえに、靴選びに困っている人は多い。昭和44年創業の兵庫県神戸市のシューズメーカー「ベル」が作る靴は、そのような悩みを抱える人も快適に履けると話題だ。
「当社が目指すのは、“お客様の困りごとを解消できる、履きやすくておしゃれな靴”。もともとは製造卸を行なっていましたが、自分たちが思い描く理想の靴を作るべく、現在は商品の企画開発から製造、販売まで、すべて自社で行なっています」と、同社営業部長の松尾脩介さんは胸を張る。
同社の靴の特徴は、日本人に多いといわれる幅広・外反母趾の人でも気持ちよく履くことができるよう、幅を広くとり、靴先を丸く仕上げている点。ころんとした愛らしいデザインも好評である。
『中が洗える柔らかバブーシュ』の発案は、約7年前にさかのぼる。“素足でも使える清潔さ”と“人前でも履けるしゃれた外見”を備えるルームシューズを作りたいと考え、モロッコ伝統のスリッパ「バブーシュ」の素朴なデザインに着目。バブーシュをベースにした洗えるスリッパ作りが始まった。
清潔さを保つためには、洗えることが必要だ。そこで、靴下のように付け外しができる綿素材のインソールカバーを開発。このカバーを取り外して洗濯すれば、いつでも清潔に履くことができる。さらに、冬は足裏の底冷え防止になり、春夏は素足でも快適に履ける。インソールには高反発素材を用いているので足裏にフィットし、履き心地はとても柔らかだ。
靴の構造にも、履き心地を追求するベルの技術が詰まっている。通常、靴には中底や補強材が入っているものだが、同社ではそれらをあえて省き、アッパー材を直接靴底に貼り付ける同社の特許製法によって、軽くしなやかな靴に仕上げている。加えて、強度を保つために底材に弾力性の高い素材を使用しており、まるでクッションの上を歩いているような軽やかな履き心地も味わえる。歩く際の衝撃も吸収・分散してくれるため、足が疲れにくいというのも大きな利点である。
しなやかな人工皮革が履いた瞬間に足になじむ
アッパーには「ヴィーガンレザー」と呼ばれる素材を採用。これは動物の革ではなく、天然皮革の繊維構造を再現した人工皮革の一種だ。本革の靴はなじむまで履き慣らす必要があるが、ヴィーガンレザーは初めて履いたときからしっくりと足になじむ。軽く丈夫で歩きやすく、雨が染み込みにくいのでカビも発生しにくい。
履き口の中央に入っている切り込みは、足が幅広・甲高の方でも楽に脱ぎ履きができるようにと工夫されたもの。底材は厚みがあるので、そのまま屋外に履いていくこともできる。
丁寧に施された白いステッチが美しく、独特のムラが味わい深い。落ち着いた3色をご用意した。
【今日の逸品】
中が洗える柔らかバブーシュ
ベル
8,250円~(消費税込み)