木のぬくもりを最大限に引き出した秀品
天然木を無駄なく使いたいとの思いから、パーツを細かく切り出して組み立てる手法で小型木工家具を製作する「豊岡クラフト」。約150品に上る同社の製品から、端正な収納箱2品を紹介する。
3列構造の「整理スタンド」は、前列に筆記用具やテレビのリモコンなどの小物類、中列にははがきや封筒類、後列にはA4判サイズの雑誌が縦横どちらの向きでも収まる。前列と中列の仕切りは取り外しが可能。また、前列の仕切りは溝が左右に3本ずつあり、収納品に合わせて横幅を変えられる。
「面の広い木地は、細かい板材を何枚もつなげて作ります。木目を自然に見せる点が職人技ですね。また、角や縁は手作業で丸く面取りしているので、曲線が美しく手触りもなめらかです」と、同社専務取締役の山﨑 晃さんは語る。
「文具ケース3」の引き出しは、便箋や長形4号の定形封筒などがきれいに収まる。引き出しは単品のトレーとして使えるほど美しい。本体はあえて枠組みだけの構造で、側面と背面からも引き出しの面が見える洒落た設計だ。
「天面と引き出しひとつには、起毛状の布を職人が手貼りしています。大切なアクセサリーや時計の保護に役立ちます」(山﨑さん)
どちらも木目をきれいに見せるため5工程に分けて塗装を施した。木のぬくもりを最大限に引き出した秀品である。
【今日の逸品】
整理スタンドと文具ケース3
豊岡クラフト
15,400円~(消費税込み)