漆のマグカップ

写真=黒

家具デザイナー・小泉 誠さんのデザインする漆器

石川県輪島市で200年以上、「木と漆」を生業としてきた桐本家。現在は「輪島キリモト」と商号を改め、伝統技法を守りつつ、今の暮らしに溶け込む漆器作りに挑戦している。

丸みあるマグカップは、家具デザイナー・小泉 誠さんのデザイン。新たな息吹を醸す本品にも、輪島の漆器の魅力を感じる。
「木地の状態のカップ側面や持ち手などに糊漆で綿布を貼り付けます。これは布着せという輪島塗の特徴的な技法のひとつ。木地の傷みやすい部分を布で強化し、耐久性を高めるのです。こうした補強を丁寧に施すことで、使い込んで傷んでも漆を塗り直せば真新しくなるので、気兼ねなく使っていただけます」と7代目の泰一さん。

マグカップに用いるのは同社独自の蒔地技法だ。漆塗りの終盤に、珪藻土の粉末を蒔いて漆を塗り重ねることで、表面に微細な凹凸を付ける技法である。これにより、金属のスプーンを使用しても傷つきにくくなるという。
「漆器は使って、洗って、拭くことを繰り返すと、艶が増して色みも明るくなります。漆器は美を生成する器なのです」(泰一さん)

漆のマグカップ

上から赤口朱、黒
積み重ねが可能で、スペースを取らずに収納できる。蒔地技法で作られたマグカップはザラザラとした表面に使うほど艶が出てくる。

【今日の逸品】
漆のマグカップ

輪島キリモト
30,800円(消費税込み)

 

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