まず、玉葱は旨みを引き出すため、豚肉は旨みを閉じ込めるためにフライパンで焼く。本来、プーリアではその工程も土鍋で行なうが、日本の土鍋の多くは肉を焼くのに向かないためフライパンで代用した。ここで大事な作業が一点。

「豚肉に焼き色をつけた後、フライパンへ白ワインを注ぎ、内側についた肉の旨みをこそげてから土鍋に移し入れてください。素材の旨みを残らず生かすためです」

あとは、下ごしらえした全材料を土鍋に入れて、弱火で蒸し煮にするだけだ。筒井さんは言う。

「土鍋は保温力が高く、作り終えて火を止めても、含め煮をしているような状態。この余熱調理で味の一体感が出るように感じます」

また、土鍋はゆっくりと火が入るために、ジャガイモが煮崩れせずに芯まで柔らかくなる。豚肉の旨み、白ワインとトマトの酸味にオリーブのコクが渾然一体となった味は、イタリア版肉じゃがとも言える心安らぐ味わいだ。

今回は、約40分の加熱で食べ頃の柔らかさになる豚肩ロース肉を使った。豚バラ肉を使う場合は、煮汁が減ったら水を足しながら1時間半ほど加熱すると、異なる味わいを楽しめるという。

材料(2人分)

buta2
豚肩ロース肉 300g
大蒜 1片
玉葱 2分の1個
ミニトマト 100g
ジャガイモ 小2個
オリーブ油 大匙1
白ワイン 200㏄
オリーブの実 6粒
塩、黒胡椒 各適量

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