“人生100年時代”に向けて新たなステージへの準備を始めましょう~50代から考えるセカンドライフ~
人生100年時代には、50代は人生半ばの充実期といえます。これまでの生き方、仕事、生活を振り返りつつ、新たなステージに向けて、長く働き続けるための方法を探したり、ライフワークにつながる活動をみつけたりするのに、ちょうどいい時期ともいえるでしょう。50代から始める「リタイアメントプランニング」とは、従来のライフプランに捉われず、自分なりの、家庭ごとの今後のライフプランを長期的な視点で考えることなのです。
NPO 法人 日本FP 協会『今からはじめるリタイアメントプランニング~50代から考えるセカンドライフ~』はじめに、より抜粋・引用。
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リタイア後の生き方とお金のことを考える【プランニング編】
安心して豊かなセカンドライフを送るためには、リタイアメントプランを早めに立てて、準備しておく必要があります。どのようにプランを立てて準備していけばよいか、一緒に考えていきましょう。
■リタイア後の暮らしをイメージ
リタイアまでの期間で可能な準備を検討する
50歳を過ぎると、ずっと先だと思っていた定年が身近なものとなり、誰しも戸惑いを覚えるものです。リタイア後の収入は、一般的に、現役時代に比べて大幅にダウンします。一方で平均寿命は延びていますから、リタイア後の生活は何十年にも及ぶことが予想されます。
リタイア時に資金の上乗せがあるとないとでは、その後の暮らしに大きな差が出ます。リタイアまでの期間でできることを検討し、今から準備を始めましょう。
どんな暮らしをしたいですか?
(C)2019 NPO法人 日本FP協会
リタイア後の暮らしにかかるお金は?
まずはリタイア後の暮らしを具体的にイメージし必要な生活費を試算するところから始めます。
現在の暮らしを維持していけば大丈夫なのか、もう少し貯蓄を増やさなくてはならないのかを確かめて、漠然とした不安を、具体的な問題点(金額)に落とし込んで、解決策を考えていきます。
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■リタイア後のイベントにかかるお金
おもなイベントにかかる費用の目安を知る
人によってリタイア後のイベントは異なりますし、必要となる金額も違うはずです。以下のような一般的なイベントの種類と平均的な費用を知ったうえで、自分の場合はどのようなイベントにいくらぐらいお金をかけようと思うかを考えてみましょう。
以下に紹介するイベントの金額はあくまでも目安です。見積もるときの参考と考えてください。
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自分や家族の将来のイベントを書き出す
リタイア後の暮らしをイメージすることができたら、次はいよいよ、自分(または夫婦)の理想とする暮らし方や、やりたいことをリストアップします。60~65歳でリタイアしても、平均的にはあと20~30年は人生が続きます。自宅の住み替えやリフォーム、海外旅行、車の買い替えといった大きなイベントだけではなく、家庭菜園、市民マラソンへの参加といった趣味に関することまで、これからやってみたいことを思いつくままに書き出してみましょう。
イベントの金額を見積もってみる
次に、一つひとつのイベントについて大まかな予算を見積もります。インターネットや書籍などの資料で情報収集してもよいでしょう。同時に、リストにあげたイベントをいつごろ実行したいかを考え、ライフイベント表に書き込んでいきます。子どもの結婚や孫の誕生など、自分では時期を決められないことも多いのですが、あまり厳密に考えず、予定として記入してください。
上にあげた代表的なイベントの平均額を参考にするのもひとつの方法ですが、自分(または夫婦)の場合は、どの程度お金をかけようと思うかを冷静に考えてみてください。将来の希望についての優先順位をつけて、以下の例のように、順位の高いものから順番に考えていくとよいでしょう。
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*本記事は2018年6月1日現在の法令・制度等に基づいて作成しています。
※本記事はNPO法人 日本FP協会発行のハンドブック「今からはじめるリタイアメントプランニング~50代から考えるセカンドライフ~」から転載したものです。ハンドブックに記載の書き込み表は、上記リンクよりダウンロードできます。
協力:NPO法人 日本FP協会 https://www.jafp.or.jp/