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50歳からのカード選び|年会費5万円のプラチナカード。このまま持ち続けるべき?

文/岩田昭男
50歳からのカード選び|年会費5万円のプラチナカード。このまま持ち続けるべき?
■三人の投稿者の質問に答えて

これまで2人の読者の投稿にお答えしました。一人は海外出張が多くてマイルを貯めて家族に還元していたが、定年になってから海外出張と無縁となったのでマイルもたまらず生きがいを失ってしまった。代わりの良いカードはないかというものでした。二人目は終活のブームに乗ってクレジットカードを全部解約してしまったので趣味のネットショッピングができなくなり困っている。何か良いカードはないかというものでした。そして三人目の投稿者です。この人の悩みはかなり真面目でオーソドックスなものです。以下に引用してみましょう。

■人生の目標だったプラチナカードを取得

(Cさん.60才)
「サラリーマン生活を通じて、ある銀行系カードを持ち続け、一般カード、ゴールドカード、そしてついにプラチナカードまで上り詰めました。新入社員の時からの夢でしたので、さぁこれからがんばるぞと思った矢先に定年になりました。プラチナカードの年会費は5万円ほどですが、年金がもらえるまでには5年もあるので、その間の年会費の支払いはとても負担に思えます。いっそのこと年会費無料のカードに変えたほうがいいのかとも思いますが、名刺がなくなった今では、飲み屋に行ってもホテルにチェックインしても自分のステイタスを証明するのにプラチナカードが有効なのです。そういう意味ではこのカードを今手放すと、今まで築き上げてきた自分がいなくなってしまうようで不安です。もっと年会費の安いプラチナカードと言うものは無いのでしょうか。どうぞお知らせください」

Cさんと私はほぼ同世代なので、彼の気持ちはよくわかります。サラリーマンの間ではプラチナと言えばクレジットカードの頂点でしたから、それを攻略したいと思うのは至極当然だったと思います。当時の心持ちや見込みと今の状況は大きく変わりましたから、これでは不満ですよね。では、もう一度サラリーマン生活の頃の90年代初頭にタイムスリップしてみましょう。

■銀行系カードが光輝いていた90年代

当時のクレジットカードと今との違いは、クレジットカードの序列が今よりもっとはっきりしていたことです。銀行系カードが一番上位でした。次が信販系カード、さらに流通系カードとその他の事業者のカードが来て、それが1番下でした。銀行系カードは入会が難しくてフリーランスの人などはとても持てないと言う印象がありました。それに対して流通系カードはとにかく入りやすいのが特徴でした。ですから、Cさんが狙っていた銀行系のプラチナカードはクレジットカードでは最強のカードと言えるものでした。

私もサラリーマンになると人並みにゴールドカードをもって、役職についてからはプラチナカードを持てるようになりたいと夢を描いたものです。しかし、そんな夢を見てもプラチナカードまで行く人はほとんどいません。私もそうでしたが、途中で諦めて特徴のないカードを持つようになりました。そういう意味ではCさんは最後までよくがんばったといえます。初志貫徹してプラチナカードを持ったと言うのは素晴らしいことです。

プラチナカードを取得するのはたしかに大変です。クレジットヒストリーはきれいにしなければいけないし、毎月たくさん買い物をしなければなりません、銀行系カードですから、銀行との関係も密にしなければなりませんから大変なことだったと思います。そして40年近くのサラリーマン生活をかけてとうとうプラチナカードを手にされたのです。

■定年後を楽しく生きるには気持ちの切り換えが大事

しかし、その目標を達成して、いざこれから楽しもうと言う時に定年と言うのは残念ですね。もっと若い時にプラチナカードを持っていれば、仕事にも大いに役立ったと思います。それができずに悔しかったことでしょう。

しかしここは気持ちを切り替えて、今後に備えた方が良いでしょう。60歳定年で、しかし、年金までは5年あるので、年会費はもったいないですね。年金生活で5万円の年会費負担はやはり重荷ではないでしょうか、何とか方法を考えないといけません。

最近は年会費の安い「格安ゴールドカード」が出ていますのでそれで充分かもしれません。年会費2000円も出せば1万円のゴールドカード級の特典が利用できるカードが持てますから、それに乗り換えると言うのも1つの手だと思います。

しかし、Cさんはもう一つ意見がありましたね。会社のバックアップがなくなったので、名刺がわりになるプラチナカードは重宝しているとのことです。町のスーパーで使う時は何でも良いのですが、一流ホテルで見せるにはプラチナカードの方が何かと有利です。ID(身分証)として今後も使われるのなら、なんとかプラチナカードを持った方が良いでしょう。

最近はプラチナカード業界もかなり風通しが良くなってきました。招待制と言っていたアメリカン・エキスプレスがほぼ申し込み制になったようですから、大きな変化です。その流れの中で格安ゴールドカードならぬ格安プラチナカードもいくつか出ていますので、その中から選んではどうでしょうか。

次回は、シニアにおすすめのプラチナカードを紹介します。

文/岩田昭男
消費生活ジャーナリスト。月刊誌記者などを経て独立し、流通、情報通信、金融分野を中心に活動する。とくにクレジットカードについては30年の研究歴を誇るレジェンド的存在。

 

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