
結婚式は両家の親にとっても大切な節目。相手の親に失礼のない服装やマナーを身につけることは、良好な関係を築くための第一歩です。伝統的な作法を大切にしながらも、現代的なトレンドに配慮した服装選びと、式当日の挨拶のマナーを押さえて、結婚式をより円滑に進めましょう。
目次
結婚式での親の服装マナーとは?
親として意識したい「両家の服装の統一感」
結婚式当日の挨拶マナー
最後に
結婚式での親の服装マナーとは?
結婚式で親として失礼のない服装を選ぶことは、両家の円滑な関係を築くために重要です。伝統と現代的なスタイルのバランスを意識した服装選びのポイントを解説します。
親としての基本的な服装マナー
結婚式はフォーマルな場であるため、親としての服装には落ち着いた品格が求められます。父親の場合は、格式高い場であればモーニングコート、カジュアルな場ではブラックスーツやダークスーツが選ばれることが一般的です。
母親は黒留袖やフォーマルドレスが多く選ばれています。色味については、目立ちすぎず控えめなものが場の雰囲気に馴染みやすいでしょう。
ただし、結婚式のスタイルや両家の方針によって適した服装は異なります。どのような服装がふさわしいのか迷った場合は、事前に式場の担当者や衣装レンタル業者に相談するのも一つの方法です。
母親の服装選びのポイント
母親の服装といえば、和装であれば黒留袖が一般的ですが、最近では洋装を選ぶ方も増えています。
洋装では、シンプルなデザインのロングドレスやアンサンブルが落ち着いた印象になるでしょう。留袖を洋装にアレンジした「留袖ドレス」なども選ばれます。アクセサリーや小物は控えめで上品なものを意識し、服装全体に統一感を持たせることがポイントです。
また、年齢に合わせたスタイル選びも大切です。50代はシンプルで柔らかい色味を意識し、60代は落ち着きのある格調高いスタイルが選ばれることが多い傾向にあります。
レンタルを検討する場合は、事前に試着して動きやすさや着心地を確かめると安心です。特に、長時間着用することを考慮し、素材の質感やフィット感にも目を向けておくと快適に過ごせるでしょう。

父親の服装選びのポイント
父親が選ぶべき服装は、結婚式のスタイルや地域の慣習によっても異なります。
格式ある式ではモーニングコートが一般的ですが、ややカジュアルなスタイルであればブラックスーツやダークスーツでも場に馴染みやすいでしょう。スーツを選ぶ際は、ネクタイやポケットチーフなどの小物にも配慮し、控えめで清潔感のあるデザインを選ぶことが印象をよくします。
レンタルを利用する場合は、選択肢が豊富なため、式の雰囲気に合った服装を探しやすいというメリットがあります。事前にレンタル先で試着を行ない、サイズ感や着心地を確認しておくと安心です。その際は、靴やカフスなどの小物も合わせて確認しておくと、当日の準備がスムーズになります。
親として意識したい「両家の服装の統一感」
両家での服装の統一感は、結婚式の印象を大きく左右します。服装選びの相談ポイントを紹介します。
両家で服装を揃える理由
結婚式では、両家の服装に統一感があると、全体の印象がより整います。統一感とは、服装の「格式」「色味」「スタイル」などが大きくずれないようにすることです。
例えば、新郎側の父親が格式高いモーニングコートを着用しているのに対し、新婦側の父親はダークスーツでは、両家に格差が出てしまいます。結婚式当日に、お互いが気まずくなるのは避けたいものです。
また、片方の親が和装で、もう一方の親が洋装という例も見受けられます。その選択が悪いわけではありませんが、場の雰囲気に差が生じる可能性があります。
統一感を意識することで、両家の親が協力して式を支えているという印象を持ってもらいやすくなります。また、ゲストにとっても安心感を与え、場の和やかさに繋がるかもしれません。

服装の事前相談のコツ
両家の服装について事前に相談することは、トラブルを防ぐためにも役立ちます。相談のタイミングとしては、結婚式のスタイルが決まった段階が適切です。例えば「式場の雰囲気に合わせた服装を考えたいのですが、いかがでしょうか」というように、柔らかい聞き方を心がけるとスムーズに話が進みやすくなります。
また、服装の相談は形式ばった場で行なうよりも、軽い雑談の中で話題にする方が、お互いに構えずに意見を交換しやすくなります。特に、「どのような雰囲気にしたいと考えていますか」といった質問から始めると、相手の意向を自然に聞き出すことができるでしょう。式までに対面する機会がない場合は、子どもを通じてでも相談できると安心です。
重要なのは、お互いの意向を尊重しながら決めていくことです。無理に合わせる必要はありませんが、両家の雰囲気が調和するよう意識してみるといいでしょう。
結婚式当日の挨拶マナー
当日は、新郎新婦の門出を祝うためにも、相手の親へ改めて感謝の意を伝える場と考えるのがいいでしょう。開始前には「本日はよろしくお願いいたします」、式後には「素晴らしい一日をありがとうございました」といった言葉を添えることで、互いの親としての気遣いが伝わります。
また、挨拶の際は、言葉だけでなく表情や態度にも意識を向けると、相手に誠意が伝わりやすくなります。特に緊張しやすい場面だからこそ、穏やかな表情と丁寧な所作を心がけると、円滑な関係性を築くきっかけになるでしょう。
時間に余裕がある場合は、式の感想などを軽く交わすのも、親同士の距離感を縮める助けとなります。
最後に
結婚式での親としての振る舞いや服装は、相手の親への敬意を示す重要な要素です。伝統的な作法を尊重しつつ、現代のトレンドも取り入れながら、丁寧に準備を進めましょう。
相手の親との円滑な関係は、子どもたちの新たな門出をより温かく彩ります。親としてできる最善のサポートを心がけ、家族の絆をより深めていく機会にしてください。
監修/トップウエディング https://top-wedding.jp/
構成・執筆/吉川沙織(京都メディアライン)
https://kyotomedialine.com FB
