Google スプレッドシートはウェブ上で利用できる表計算ソフトであり、MicrosoftのExcelと並んでよく利用されています。共同編集や形式を指定してのダウンロード、カレンダー情報の組み込み、プルダウンの設置など、さまざまな機能も充実しています。

この記事では、Google スプレッドシートの概要や特徴について解説します。Google スプレッドシートを使う時の参考にしてください。

目次
そもそもGoogle スプレッドシートとは?
Google スプレッドシートの主な特徴
最後に

そもそもGoogle スプレッドシートとは?

Google スプレッドシートとは、オンラインで表計算が可能な表計算ソフトです。Microsoft の Excelのようなサービスですが、基本的にウェブ上で表計算ファイルを作成し編集するので、全てがクラウド上で完結している点が大きく異なります。

そのため、パソコンにソフトをインストールするといったセットアップ作業がありません。インターネットに接続さえすれば、すぐに使えます。

Excel同様にセルの中に関数を入れて、データの集計ができますし、作業をスムーズにするためのショートカット(列の一括選択やセルの書式設定など)も豊富。

さらには、Google Apps Scriptというプログラミング言語が用意されていて、Gmail・Google ドライブ・YouTubeなどのGoogleのサービスと連携させて、メール・ファイル・動画の情報をGoogle スプレッドシートに書き出すといったこともできるのです。

Google スプレッドシートの主な特徴

次に、Google スプレッドシートの主な特徴について、整理していきましょう。

1:共同編集ができる

共同編集ができる Google スプレッドシートでは、他のユーザーとシートを共有して、同時に編集することができます。共有する際には、編集権限を設定することも可能です。共有には画面右上の「共有」をクリックしましょう。

共有時に「閲覧者」「閲覧者(コメント可)」「編集者」という3つの権限を選べます。これによって、共有相手の立場などに応じて、Google スプレッドシートの閲覧だけを許すのか、編集も認めるのかなどを指定できるのです。

なお、Google スプレッドシートはウェブコンテンツとして全世界に公開することも可能です。ホームページなどに組み込んで統計情報を載せる際に使えるでしょう。また、設定次第では、更新した内容をウェブとして公開したファイルに反映させることも可能。手順としては「ファイル」→「共有」→「ウェブに公開」という流れになります。

2:グラフの表示

データをグラフ化して視覚的にわかりやすく表示することができます。グラフの種類は豊富で、「折れ線グラフ」「棒グラフ」「円グラフ」「散布図」などから選ぶことが可能。グラフの色やサイズ、軸や凡例なども自由にカスタマイズすることができます。さらに、Google スプレッドシートで作成したグラフは、Google ドキュメントやGoogle スライドに貼り付けることも可能(データが変わるとグラフにも反映される)。

また、利用する機会は少ないかもしれませんが、画面右下の「データ探索」では、シート上のデータをもとに、妥当と考えられるグラフの候補を提示してくれます。提示されたグラフはそのままシートに挿入することも可能です。

3:形式を指定してのダウンロード

 作成したシートは自分のデバイスにダウンロードすることもできます。ダウンロードする際には、「Excel 形式」「PDF 形式」「CSV 形式」などから好きな形式を選んで変換させることが可能です。これにより、他のアプリケーションやサービスでシートを開くことができるのです。

手順としては「ファイル」から「ダウンロード」を選択して、ダウンロードしたい書式を指定する流れになります。

4:変更履歴の確認

過去に行なった変更内容や変更件数、日時、変更したユーザーを確認することができます。シートを追加やコピーした際も履歴は残ります。「ファイル」から「変更履歴」を選択すると、変更者・変更箇所・変更日時が表示されますよ。

変更箇所の件数

さらには、変更履歴ごとに名称をつけることもできます。ある変更履歴に戻りたい時は、その変更履歴を選んで「この版を復元」(画面左上)を押せば完了です。

変更履歴の名称

5:アプリからの利用

ウェブブラウザだけでなく、スマホやタブレットなどからもGoogle スプレッドシートは利用できます。Google スプレッドシートのスマホアプリをダウンロードすれば、スマホからでもGoogle スプレッドシートにアクセスできるので、外出先でもスマホで気軽に作業可能。設定によってオフラインでも作業できますし、色のテーマを変更して暗い色の画面にして作業することもできるのです。

6:カレンダーやユーザーの情報を組み込む

「スマートチップ」という機能を使って、カレンダーやユーザーなどの情報をシート内に組み込むことができます。あるセルに「@」記号を入力すると、ユーザーやファイル、カレンダーの予定が選択の候補に表示されます。必要なものを選択し、ユーザーの詳細情報やファイルの内容、カレンダーのイベントへのリンクなどを組み込みましょう。

ファイルや日付などの項目から選ぶ
ユーザーの場合。直接メールやチャットもできる
ファイル指定の場合。内容もわかる
カレンダーのイベント

これにより、わざわざ自分でタブを開いてファイルを探したり、カレンダーのイベントを探したりする手間が省けます。

7:プルダウンやチェックボックスの設定

セルにプルダウンやチェックボックスを設定して、データの入力や確認を簡単にできます。特にプルダウンは、項目名や項目ごとの色、プルダウンの表示スタイルなどを細かく調整できるので、便利です。「挿入」から「プルダウン」もしくは「チェックボックス」を選びます。

最後に

Google スプレッドシートは、Excelのような表計算ソフトですが、Excelとは異なった機能や特徴もあります。共同編集やグラフ表示などの基本的な機能から、スマートチップなどの便利な機能まで幅広くそろっているので、ビジネスや個人用途でも十分活用できるでしょう。会社によっては、ExcelではなくGoogle スプレッドシートを標準の表計算ソフトに採用しているところもあります。まだ利用したことのない方は、一度、試してみてはいかがでしょうか。

●構成・執筆/三鷹 れい(みたか れい|京都メディアライン・https://kyotomedialine.com FB
プログラマー。中小企業のDX化など、デジタル分野での支援をしている。主な開発分野はバックエンド・フロントエンド・アプリ。その他、歴史などの人文系にも興味を持つ。

 

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