一般的に文章作成ソフトウェアといえば、MicrosoftのWordが有名ですよね。しかし、文章作成ソフトウェアはGoogleでもサービスを提供しています。それがGoogle ドキュメントと呼ばれるサービスです。
Google ドキュメントは、ウェブブラウザ上で動く文章作成ソフトウェア。共同編集機能や画像・音声からのテキスト入力機能など、便利な機能がたくさんあります。
この記事は、Google ドキュメントの概要や主な特徴についての解説です。
目次
そもそもGoogle ドキュメントとは?
Google ドキュメントの主な特徴
最後に
そもそもGoogle ドキュメントとは?
Google ドキュメントは、基本的に無料で使えるオンラインの文章作成ソフトウェアです(事前にGoogleでアカウント作成が必要)。インターネットに接続していれば、どこからでも文書を作成したり、閲覧したりすることができます。そのため、スマートフォン(以下、スマホ)やタブレットなどのデバイスからも利用可能です。自分のパソコンにソフトウェアをインストールする必要がないので、セットアップも不要です。
また、文字数をカウントしたり、方法次第では縦書きで執筆したりすることもできます。Wordとは互換性があるので、Word で作成したファイルをGoogle ドキュメントで開いて編集したりすることも可能。ただし、互換性が完全ではないので、フォーマットは崩れることがあります。
近年は、Wordに代わり、社内でGoogle ドキュメントを標準の文章作成ソフトウェアとして採用する会社もあります。
Google ドキュメントの主な特徴
次に、Google ドキュメントの主な特徴や使い方について見ていきましょう。
共同編集ができる
Google ドキュメントでは、文書を他の人と共有して共同編集することができます。共有する際には、「閲覧者」「閲覧者(コメント可)」「編集者」の3種類の権限を設定することが可能です。これにより、共有相手の役職や立場(外部会社など)に応じて、柔軟に編集権限を調整できるのです。
また、リアルタイムで他の人の操作を見ることも可能です。例えば、ある文章ファイルを同時に自分と相手の2人が閲覧していたとします。その際、画面の右上に相手のアカウントのアイコンが表示され、今相手が閲覧中であることを把握できます。さらに、相手のカーソルに色がついているので、誰が今どこを編集中であるのかもわかるのです。
会議をしている時などに、参加メンバーが共有している文章をその場で編集する必要がある時は、内容を確認しながらすぐに修正できるので、非常に便利です。
画像や音声からテキスト入力ができる
Google ドキュメントでは、画像や音声からテキスト入力することも可能です。
写真で文字情報を撮影して、メモを取ったのはいいものの、文字数が多すぎて文字起こしが大変だったということはあるのではないでしょうか。この機能を使えば、それも簡単です。
画像からテキスト入力する場合は、まず文字起こしをしたい画像ファイルを「Google ドライブ」というGoogleのオンラインストレージにアップロードしましょう。そして、アップロードした画像の上で右クリックをし、「アプリで開く」から「Google ドキュメント」を開きます。
すると、Google ドキュメントが立ち上がり、画像データとともに読み取った文字がテキストとして入力されているのがわかるでしょう。なお、PDFの場合も同じ手順で文字起こしが可能です。
次に音声からテキスト入力する場合について確認しましょう。「ツール」から「音声入力」を選択します。
すると、マイクが出てくるので、赤くなっている時に話すと音声を聞き取ってくれます。会議の議事録の作成などに使えるかもしれません。
形式を指定してのダウンロード
Google ドキュメントでは、作成した文章データをPDF・Word・ウェブページ(HTML)・書式なしテキスト(txt)などの形式に変換してダウンロードすることができます。これにより、他のアプリケーションでも文書を開くことが可能です。
「ファイル」から「ダウンロード」を選択して、ダウンロードしたい書式を指定することで、その形式でダウンロードされます。
変更履歴の確認
Google ドキュメントでは、文書の変更履歴を確認したり復元したりすることができます。これにより、誰がいつ何を変更したかを確認したり、間違って削除した部分を復元したりすることができるのです。Google ドキュメントではファイルを編集すると、自動的に保存されます。こまめに変更履歴を残してくれるというわけですね。
そのため、文章を作成中にパソコンに不具合が発生し、保存していなかったために変更部分が全て失われてしまったというようなトラブルはなくなります。
「ファイル」から「変更履歴」を選択することで、変更履歴を閲覧可能。追加箇所が色で示されていたり、削除箇所に打ち消し線が引かれていたり、誰がどこを直したのかが一目瞭然です。
↓
直接データを検索できる
文章を作成中に、気になる単語や専門用語を調べたくなることは珍しくありません。そんな時、Google ドキュメントを一度離れてブラウザで検索するというのは手間がかかるもの。
実は、Google ドキュメントでは、文書内の単語や用語に関連する情報を直接検索することができるのです。これにより、文書作成中に参考になるデータや画像などを簡単に見つけることができます。検索項目は「ウェブ」「画像」「ドライブ」の3種類です。
「ウェブ」は普通にブラウザで検索するのと同じように、キーワードで調べた結果が一覧として表示。「画像」はキーワードに関連する画像が表示されます。最後の「ドライブ」ですが、これはGoogle ドライブの中での検索になります。キーワードに関連するファイル名や内容などを含む文章データや画像を検索してくれますよ。
「ツール」から「データ探索」を選択することで、検索できるようになります。
↓
アプリからの利用
Google ドキュメントはインターネット経由での利用が基本です。そのため、インターネットにさえ接続すれば、作業できる端末には基本的に制限がないということになります。
実際、Google ドキュメントは、スマホやタブレットなどのデバイスからも利用できます。Google ドキュメントのアプリをインストールすれば、外出先でもパソコンのように文書を作成・編集したり共有したりすることが可能です。また、設定次第でオフラインでも文書の閲覧や編集ができます。インターネットが不安定な環境の時に重宝するでしょう。
最後に
Google ドキュメントは、ウェブ上で文書作成や共同編集ができる便利なツールです。無料で使えて、多くの機能が充実しています。ぜひ、一度試してみてください。Wordと使い比べてみるのもいいでしょう。
●構成・執筆/三鷹 れい(みたか れい|京都メディアライン・https://kyotomedialine.com FB)
プログラマー。中小企業のDX化など、デジタル分野での支援をしている。主な開発分野はバックエンド・フロントエンド・アプリ。その他、歴史などの人文系にも興味を持つ。