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7割以上が「離婚して自分の人生が楽しめるようになった」と回答

人生100年時代といわれる長い人生において、さまざまな岐路に立たされることがあるかと思います。
「離婚」もその内の1つではないでしょうか?

しかし、「離婚したい」と思っても簡単にはいきません。
原則的に、どちらか一方の意思だけでは離婚できない決まりがあるため、夫婦が話し合って離婚に合意する「協議離婚」が一般的です。

そして、家庭裁判所で「調停離婚」を行い、離婚成立の流れとなります。
これらは全て双方合意のうえでの例ですが、調停で離婚の合意が得られなければ「審判離婚」、もしくは「裁判離婚」となります。
その際には「法定離婚事由」といって、DVなどの理由で夫婦関係が破綻していると裁判所に認めてもらう必要があります。

離婚したくても、実際に離婚するのは困難なのでしょうか?

実際に離婚するまでの夫婦の心情や、離婚が成立するまでの流れなどを明らかにすることで、今まさに離婚について悩んでいる方の助けになるかもしれません。

そこで今回、一般社団法人クオーレ(https://cuolehome.jp/lp07/)は、離婚した経験がある30代~60代の男女を対象に、「離婚が成立するまでのリアルな心情」に関する調査を実施しました。

離婚のきっかけとして多いのは?

結婚生活がはじまってからどのくらい経過すると不満が生じるのでしょうか。
はじめに、結婚生活で不満が出始める時期について調査を行いました。

「結婚生活に不満が出てきたのは、何年目からですか?」と質問したところ、『1年未満(20.1%)』『1年~2年未満(13.4%)』『2年~3年未満(13.0%)』『3年~5年未満(12.9%)』『5年~7年未満(9.0%)』『7年~10年未満(7.6%)』『10年以降(24.0%)』という結果となりました。

10年以降に不満が出てきたと回答した方の割合が最も多くなりましたが、1年未満や1年~2年未満で不満が出てきたと回答した方も比較的多いことが分かりました。

では、結婚生活を送るうちにパートナーのどのような点に不満を感じたのでしょうか。

そこで、「結婚後、夫婦の間柄でどのような不一致を感じましたか?(複数回答可)」と質問したところ、『価値観(61.3%)』と回答した方が最も多く、次いで『金銭感覚(50.6%)』『性格(41.7%)』『性生活(31.1%)』『両親との不和(24.8%)』『子供の教育方針(19.6%)』『趣味(13.5%)』『特に不一致は感じない(6.2%)』『信仰や宗教など(4.4%)』と続きました。

6割以上の方が、夫婦間の価値観についてズレを感じたようです。
他にも、金銭感覚や性格の不一致などでも不満を感じやすいということが分かりました。

どんなことが離婚の決め手となる?

冒頭で述べた通り、原則的に離婚を成立させるためには夫婦間での話し合いが必要です。
言い換えれば、話し合いで夫婦双方に合意があれば、原因がなくても離婚は成立します。
これを「協議離婚」といい、民法763条で規定されています。

そこで、「離婚について話し合ったこと(離婚調停を含む)はありましたか?」と質問したところ、『ある(72.3%)』『ない(27.7%)』という結果となりました。

実は、話し合いが行われていない場合やパートナーが離婚を拒否している場合でも、離婚裁判で法定離婚事由が認められれば離婚は成立します。
いわば、これこそが「離婚の決め手」となりますが、夫婦間にそれがあったのはどのくらいの割合なのでしょうか。

そこで、「パートナーからのDVやモラハラ行為はありましたか?」と聞いたところ、男女別の結果は下記の通りとなりました。

【男性】『酷い行為があった・ある程度の行為があった(30.6%)』『ほとんどなかった(69.4%)』
【女性】『酷い行為があった・ある程度の行為があった(51.6%)』『ほとんどなかった(48.4%)』

法定離婚事由には、不貞行為・悪意で遺棄された場合・パートナーの生死が3年以上不明・強度の精神病(回復の見込みがない)・夫婦関係の破綻の5種類があります。
DVやモラハラは「夫婦関係の破綻」に含まれますが、今回の調査では男性の7割近くの方がほとんどなかったと回答した一方、女性の5割以上がDVやモラハラがあった(酷い行為があった・ある程度の行為があった)と回答しました。

ただ、裁判所に認めてもらう際には、具体的で客観的な事実の主張や証拠などを用意しなくてはならないため、単にDVやモラハラがあったというだけでは、必ずしも決め手とはならない点にも注意が必要です。

でも、実際には「離婚」するのは難しい?その場合は誰を頼るべき?

ここまでの調査で、離婚までの経緯や実情が明らかになりました。
では、離婚した後についてはどのようになっているのでしょうか。

離婚したいと考えてはいるものの、「その後の生活は大丈夫なのか」といった不安を感じている方の割合について、引き続き調査を行いました。
「離婚はしたいと思っていても経済的な理由で離婚はできないと思ったことはありますか?」と聞いたところ、男女別の結果は下記の通りとなりました。

【男性】『ある(22.6%)』『ない(77.4%)』
【女性】『ある(47.2%)』『ない(52.8%)』

経済的な理由で不安がある方の割合には男女差があり、それによると半数近くの女性が難しいと考えているようです。
その場合は、「婚姻費用分担調停」制度を利用して、当面の生活費の支払いを求めると良いでしょう。

話し合いによって夫婦双方の合意があれば、基本的に離婚は成立します。

そこで、「離婚が成立するまでの手続きは難しい(面倒)だと思いますか?」と質問したところ、『とても難しいと思う(26.5%)』『まあ難しいと思う(30.5%)』『どちらともいえない(21.3%)』『それほど難しくはないと思う(15.9%)』『簡単だと思う(5.8%)』という結果となりました。

6割近くの方が、難しい(とても難しい、まあ難しい)と感じているようです。
日本では協議離婚(話し合い)が最も多いといわれていますが、法定離婚事由が必要になるケースなど、一部に手続きが難しいと感じることもあるかもしれません。

その場合は、一般的に弁護士を立てれば問題なさそうですが、どのように捉えているのでしょうか。

続いて、「協議離婚が難しい場合は弁護士を立てるべきだと思いますか?」と質問したところ、8割近くの方が、『はい(77.6%)』と回答しました。

夫婦で離婚調停が行われたとしても、すんなり合意とはならないこともあるでしょう。
慰謝料といった「お金」の問題で話がこじれる可能性もあるからです。
このため、8割近くの方が、協議離婚が難しい場合は弁護士を立てるべきだと感じているのではないでしょうか。

離婚が成立するまでは? 離婚した後の幸福感や開放感は?

離婚調停も全て終わり、いよいよ離婚という運びとなるまで、夫婦はどのように過ごしていたのでしょうか。

「離婚が成立するまでに別居はしていましたか?」と質問したところ、『はい(56.8%)』『いいえ(43.2%)』という結果となりました。

離婚が成立するまでは同居していた夫婦も少なくはないようです。
では、離婚後の心情にはどのような変化があったのでしょうか。

「離婚して良かったと思いますか?」と質問したところ、『とても良かったと思う(52.1%)』『まあ良かったと思う(39.0%)』『後悔している(8.9%)』という結果となりました。

とても良かったと回答した方の割合だけでも実に半数以上、全体では9割を超える方が、離婚して良かったと感じているようです。
では、どのような理由で良かったと感じたのでしょうか。

最後に、「離婚して良かったと思う理由として近いものはどれですか?(複数回答可)」と質問したところ、『自分の人生を楽しめるようになった(73.2%)』と回答した方が最も多く、次いで『恐怖や我慢の生活から開放された(39.5%)』『仕事や趣味などの余裕が生まれた(29.5%)』『子供に笑顔が増えた(20.5%)』『再婚して幸せになれた(4.3%)』と続きました。

夫婦関係が破綻するまで悪化してしまった以上、離婚もやむを得ないのかもしれません。
むしろ、お互いの人生を楽しめるようになって良かったと感じている方が7割以上、恐怖や我慢の生活から開放された、自分の仕事や趣味を行う余裕が生まれた、子供にまで笑顔が増えた、などにより良かったと感じている方が多いという結果から、新しい道を選んだ方が良いのかもしれません。

離婚まで何がきっかけ…? また離婚して良かったと思う理由が明らかに!

今回の調査で、離婚のきっかけや離婚手続き、離婚に至るまでの実情や離婚後の心境などが明らかになりました。

結婚当初、夫婦の生活は楽しかったはずです。
しかし、価値観や金銭感覚、性格の不一致などが原因で不満がたまり、いつしかそれが大きなものとなり、ついには夫婦関係が破綻するまでに関係が悪化──。
そのような場合は、「離婚」によって新しい生活をスタートするのもまた、有意義な人生を送るために必要な選択なのかもしれません。
事実、離婚してとても良かったと感じた方の割合は5割以上、全体で良かったと感じた方の割合は、合計9割以上となりました。

ただし、離婚を成立させるためには原則的に話し合いのうえ合意が必要です。
慰謝料をはじめ「お金」の問題でこじれることもあるでしょう。
また、DVやモラハラといった法定離婚事由(離婚の決め手)があれば合意がなくても離婚が成立しますが、証拠を集める必要があるなど、一部手続きが難しく感じることもあるようです。

その場合は、弁護士を立てると良いでしょう。
もちろん、夫婦関係が修復できるのであれば、それに越したことはありません。
関係修復のための相談も良いでしょう。
離婚を選ぶにせよ、夫婦関係を修復するにせよ、行動に移すことで、今の生活のまま続けているよりも人生を楽しめるようになるのではないでしょうか。

調査概要:「離婚が成立するまでのリアルな心情」に関する調査
【調査期間】2022年6月21日(火)~2022年6月22日(水)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,015人(男性509人、女性506人)
【調査対象】離婚した経験がある30代~60代の男女
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ

 

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