新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界経済は低迷しています。実際に、日経平均株価は、新型コロナウイルス流行前の2020年1月時点では一時2万4千円台まで高騰していたのに対し、日本で感染者が確認されるようになった3月には1万6千円台まで下落しました。このような状況は、コロナショックと言われるほど経済に影響を与えましたが、6月上旬には2万3千円まで回復しています。

しかし、7月に入り東京で新型コロナウイルスの1日の感染者数が200人を超えたことや、米国の一部の州で感染者が増加したことを受け、再び日経平均株価は下落しています。コロナショックは今もなお続いており、投資をしている方の中には、今まで経験したことのないコロナショックに戸惑っているのではないでしょうか?

では、リーマンショックを経験した投資の先輩たちは今の状況をどのように捉え、どのような行動をするべきだと考えているのでしょう。そこで、JSKパートナーズ株式会社(http://p-m-g-service.com/lp/)が、投資経験10年以上の方を対象に、リーマンショックとコロナショックに関する調査をしました。現在のコロナショックの乗り越え方をリーマンショックから学んでいきましょう。

■投資の先輩がリーマンショック時にどんな投資行動を取っていたのか判明!

「リーマンショック時にどのような投資行動を取りましたか?」と質問したところ、『特に何もしていない(36.9%)』と回答した方が最も多かったものの、6割以上の方が『資産の買い増し(18.0%)』『投資を止めた(12.5%)』『リスクのある資産の売却(12.3%)』『新たな投資先の開拓(8.9%)』『可能な限り現金化(7.2%)』『年利の高いところへ投資(2.9%)』といった具体的な行動を取っていることが判明しました。

また、3割近くの方が資産の買い増しや新たな投資先の開拓、年利の高いところへ投資といった攻めの投資を行っていたことが予想される結果となりました。

では、リーマンショック時に積極的に投資を行っていた方はどのくらいいるのでしょうか? 「リーマンショック時に積極的に投資を行いましたか?」と質問したところ、3割以上の方が『はい(33.3%)』と回答しました。

3人に1人の割合で、経済不況と言われていた中でも積極的に投資を行っていたようです。なぜ、積極的に投資を行っていたのでしょうか? 詳しく聞いてみました。

◆当時、積極的に投資を行っていた理由とは…?
・絶対に何年後かには元に戻ると思ったから(30代/女性/専業主婦)
・購入する銘柄さえ間違えなければいいと思ったので(40代/男性/会社員)
・下落は投資のチャンス、高騰は資産売却のチャンスと考えているから(50代/女性/パート・アルバイト)

■リーマンショック時に投資先を変更した? 具体的にどのようなところに投資していたのか

リーマンショック時に投資先を変更したという方はどのくらいいるのでしょうか? 「リーマンショック時に投資先を変更しましたか?」と質問したところ、4割近くの方が『はい(36.4%)』と回答しました。

「具体的にどのようなところへ投資を行ったか教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『株式(54.6%)』と回答した方が最も多く、次いで『投資信託(29.4%)』『不動産(23.4%)』『債権(20.5%)』『外貨預金(16.2%)』『金(13.7%)』と続きました。

コロナショックと同様にリーマンショック時にも、日経平均株価が急速に暴落しました。そのため、通常時では購入できなかった株式に投資し、長期的に資産を確保しようとしていたのかもしれません。

■世界経済への影響が大きいのはリーマンショック? コロナショック?

では、リーマンショックを経験した投資家は、今のコロナショックの状況をどのように捉えているのでしょう。

「リーマンショックとコロナショックは、どちらが世界的影響が大きいと思いますか?」と質問したところ、8割以上の方が『コロナショック(82.2%)』と回答しました。

コロナショックのほうが世界的影響が大きいと考えているようです。具体的にどのような理由から、コロナショックがリーマンショックよりも影響が大きいと思っているのでしょうか? 詳しく聞いてみました。

◆コロナショックのほうが影響が大きいと思う理由は…?
・リーマンは人。コロナは未知のウイルスなので(40代/女性/専業主婦)
・社会システムが根本的に変化したと感じるから(50代/男性/自営業・自由業)
・世界規模で全業種に影響があり、今後の未通しが立っていないため(50代/男性/会社員)

■世界経済が回復するまでの見通しは?

コロナショックにより世界経済は低迷しましたが、回復までにどのくらいかかると思っているのでしょう。「世界経済が回復するまで何年かかると思いますか?」と質問したところ、『2年以上〜3年未満(31.7%)』と回答した方が最も多く、次いで『5年以上(27.1%)』『3年以上〜4年未満(18.7%)』『1年以上〜2年未満(13.6%)』『4年以上〜5年未満(5.6%)』『1年未満(3.5%)』と続きました。

リーマンショックを経験した投資家が考える、コロナショックから世界経済が回復するまでの期間が明らかになりました。なかには、5年以上と回復までに期間が必要だと考えている方もいるようです。

これは、リーマンショック時に、以前の経済水準に回復するまで約7年程かかったということもあるため、今回の不況からの回復もかなり長い期間を要すると考えているのかもしれません。

■投資の先輩は今後は回復するまで「分散投資」を行うと判明!

リーマンショックを経験した投資家は、世界経済の回復までどのような投資を行っていくのか見ていきましょう。「今後どのような投資を行っていくか教えてください」と質問したところ、『投資先を分散させる(37.0%)』と回答した方が最も多く、次いで『リスクの高い投資には手を出さない(25.1%)』『少額投資をしていく(16.3%)』『年利の高いところへ投資する(10.0%)』『株式や不動産といった王道は攻めない(4.6%)』『ファクタリングなどの注目されているところへ投資する(2.9%)』と続きました。

投資先を一つに絞るのではなく、投資先を分散させ世界経済の回復に備える方が多いようです。また、リーマンショックと違いコロナショックは、新型コロナウイルスが終息するまで続いていく可能性が高いため、リスクが低いところや少額投資可能なところ、年利の高いところといったように、様々な考えを持って乗り越えていくことが伺えます。

***

いかがでしたか? リーマンショックを乗り越えた方たちの知恵を参考に、このコロナショックを乗り越えていきましょう。

調査概要:リーマンショックとコロナショックに関する調査
【調査期間】2020年7月20日(月)〜2020年7月21日(火)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,103人
【調査対象】投資経験10年以上の方
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ

 

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