取材・文/末原美裕
京都の老舗の名店が軒を連ねているジェイアール京都伊勢丹は、JR京都駅の駅ビルの中という好立地から、京都を訪れた際、手土産を選ぶのに便利なお買い物スポットです。
開店した1997年当時は、駅ビルの中にデパートが出店する先駆け的存在であった同店も、9月11日に開業20周年を迎えました。これを記念して、京都の伝統を尊重しながら新しい感性を取り入れた「京今日」のコレクションが展開されています。京都の人や文化に寄り添い、京都にしかない伝統と革新の発信を目指してきた同店の象徴たるコレクションです。
そんな「京今日」コレクションから、いまジェイアール京都伊勢丹限定で発売されている3つの銘品をご紹介します。
■1:象彦の「蒔絵ブルゴーニュグラス」
1つ目にご紹介するのは「蒔絵ブルゴーニュグラス」です。1661年創業の京漆器の老舗・象彦(ぞうひこ)と高品質なクリスタル製品で名高いオーストリア・リーデル社のハンドメイドグラスのコラボレーションで生まれた一品です。
京漆器は、京都の伝統工芸品の一つですが、その中でも漆器の器面に漆で文様を描き、漆が固まらないうちに金粉や銀粉を蒔いて絵模様を生み出す「蒔絵(まきえ)」は京都で発展した技法と言われています。
その蒔絵が京都の熟練職人の手によって、ワイングラスの上に浮かび上がります。
大きなブルゴーニュグラスに、生命力を感じさせる伝統的吉祥文様の龍と鳳凰が描かれています。また、一定間隔の細い隙間を残す「描割(かきわり)」という高度な技法が施されているため、裏側から見ても美しいのがこのグラスの魅力です。
京都の洗練された美意識と比類なきクラフツマンシップが凝縮されたワイングラスを、ハレの日や大切な人とのひとときにご活用ください。
■2:上林春松本店の「香りの煎茶」
2つ目にご紹介するのは、上林春松本店の「香りの煎茶」です。
創業450年の宇治の老舗茶舗である上林春松本店の茶師・上林秀敏氏が「日常の中でお茶を愉しんでいただきたい」というコンセプトをもとに、丁寧に吟味された3タイプのお茶をブレンドした、甘みとふわりとした口当たりが印象的な煎茶です。
飽きが来ず、長く愉しめ、しかもお求めやすい煎茶は、家に常備したい、新たな定番となりそうです。ジェイアール京都伊勢丹20周年記念のマクミラン掛紙が印象的なパッケージです。
■3:つぶら乃の「京だし卵サンドウィッチ」
最後にご紹介するのは、「つぶら乃 京だし卵サンドウィッチ」です。
祇園に本店を構える「つぶら乃」の料理長が食材の吟味推敲を重ねた結果、京都府産の卵、相性のいい道南・白口浜産の昆布と鹿児島県の鰹節で取った一番だしなどで作ることとなりました。
一本一本丁寧に焼き上げられただし巻きを、京都・進々堂が作るサンドウィッチ用のパンがだし巻きの風味を引き立てます。一日数量限定のため、早い時間に訪れることをお勧めします。
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以上、いまジェイアール京都伊勢丹の20周年のプロジェクトで限定発売されている3つの逸品をご紹介しました。歴史と革新が交差する京都の今を感じてみてください。
【ジェイアール京都伊勢丹】
■住所:京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町
■営業時間:午前10時〜午後8時
■アクセス:JR京都駅中央改札から徒歩約1分
■お問い合わせ:電話 075-352-1111
http://kyoto.wjr-isetan.co.jp
※価格は全て税込表示です。
取材・文/末原美裕