今も保護活動を続ける母さん
あれから3年。母さんは、わさびちゃん以降56匹もの子猫を保護。うち44匹がわさびちゃんちで育ち、母さんが見つけた里親さんのもとへと巣立っていった。
母さんは、冬の寒さの厳しい北海道で野良猫になるか、保健所に送られるかという命の瀬戸際に追いこまれた子猫の命を救っていたのだ。子猫ばかりではない。子猫を産んだ母猫たちも保護したり、不妊手術を受けさせたりしてケアする活動を続けてきた。
『ありがとう!わさびちゃん』の担当編集者が語る。
「父さんと母さんは、“わさびが残してくれたものだから”といって、印税のほとんどを野良猫の保護活動や寄付に使っています。そこまでやらなくても、と思うくらいです。本当に頭が下がります」
今年3月31日に保護された6匹の子猫は、母さんと、母さんが過去に保護した子猫たちの里親さん2家族とで2匹ずつ手分けして育て、里親さんを探すことになった。これまで保護猫を譲渡してきた里親さんたちが困った時に助けてくれる。真剣な里親探しと譲渡後に培った信頼関係あってこその助け舟だ。
里親さんが決まるまでの間、わさびちゃんちで育った保護名「もしもし」と「はいはい」の日々の様子は、母さんのブログ「わさびちゃんち」で毎日報告。多くのフォロワーが2匹の微笑ましい成長の様子や行方を温かく見守った。