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  1. ファストバックはリアのデザインが特徴的。セダンは伸びやかなデザインでありながら「塊感」があり、走る姿も美しいと想像させるものに仕上がっている。
  2. オリックス・リビング社長、森川悦明氏。「グッドタイム リビング センター南」にて撮影。

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「テリーが惚れた偉大なるクルマ賢人たち」(テリー伊藤のクルマコラム 第12回)

夕刊サライは本誌では読めないプレミアムエッセイを、月~金の毎夕17:00に更新しています。水曜日は「クルマ」をテーマに、演出家のテリー伊藤さんが執筆します。

文/テリー伊藤(演出家)

こんにちは、テリー伊藤です!

僕のコラムも残すところあと1回となりました。今回は僕らの世代の大先輩にして、日本のクルマ文化を牽引した、粋なオトコたちのお話をしたいと思います。

男が惚れるオトコは、なぜかクルマが似合うんです!

■「清らかなサムライ」徳大寺有恒さん

世に自動車評論家は数多けれど、カーマニア以外にも顔と名前を知られた存在はあまりいません。そんななか、ひときわ華やかな存在だったのが2014年に亡くなられた徳大寺有恒さんです。徳さんの名を有名にしたのは、1976年に刊行されて大ベストセラーとなった「間違いだらけのクルマ選び」年を追うごとに高性能化していく日本車が、それでもまだ欧州のレベルに達していない現状を、歯に衣着せぬ物言いと深い愛情で綴った名著。

事業に失敗した経験もお持ちで、ファッション誌のライターなども経験されたとか。
クルマ雑誌以外の仕事での幅広い人づきあいや、食・ファッションへのこだわりが、クルマを単なる機械ではなく、生活嗜好品として捉える「徳さんのスタイル」を作ったんじゃないかな。

少し前に、ある会合で奥様とお話しする機会があったんです。僕は徳さんが古いジャガーを2台持っていたことを覚えていて、奥様に「あれはどうしたんですか?」って聞いたの。そうしたら、ご本人が生前に売却していたと。それも、すごく安い値段で。「徳大寺有恒が乗っていたジャガー」といったら高値で取り引きされるだろうに、そうはしなかった。クルマでお金儲けをしないところに徳さんの粋を感じます。

■「現代の徳川慶喜」式場壮吉さん

徳さんと同世代の式場壮吉さんも、2016年に逝去されました。雑誌で自動車評論をやることもあったけど、実家の病院を経営する実業家だったので、世間での知名度はそれほどではないかもしれません。でもクルマ好きのサライ世代の方なら、きっとご存知でしょう。1964年に開催された第2回日本グランプリにおいて、ポルシェのレーシングカーを自前で調達してクラス優勝しちゃった、ものすごい人。

そのあと、レーサーはやめて、実業家に転身されたけれど、とにかくカッコいい人でね~。ファッション、女性、ジャズ、そしてクルマ……すべてが洗練されていました。個人的に、よく覚えていることがあります。僕、思い切って古いロールス・ロイスを買おうとしたことがあったんです。アメリカのドラマで「バークに任せろ」ってあったでしょ? 大金持ちの主人公が、いつも運転手つきのロールスに乗っているのを見て、憧れていたんです。

それで高級車のことなら式場さんが詳しいと思い、電話したらひとこと、「4ドアのロールスなんてダサいよ!」だって。式場さん曰く、ロールスは自分で運転しなきゃダメ。ロールスにも2ドアはあるし、買うならそっちだって。しまいには「そうそう、探すのは右ハンドルだけだよ。アメリカ経由の左ハンドルなんてロールスじゃないから」っていうの。

式場さんはどれにどうやって乗るべきか、ちゃんと流儀がある。あの人の美学はスゴイと思いましたね。思うに、式場さんという人は「現代の徳川慶喜」だったんですよ。時代が変わっても生き方を貫いた。僕は結局そのロールス・ロイスは買わなかった……
クルマの見方をもっと教わりたかったです。

■「ヨーロッパ貴族」夏木陽介さん

最後にもうお一方、俳優の夏木陽介さんです。今年の1月に亡くなられてしまいましたが、あの人もダンディでした。1980年代から90年代にかけてダカール・ラリーに参戦されていたこともあり、クルマ好きであることはけっこう有名ですが、僕はテレビの仕事とは関係なしにお付き合いがあったんです。

あれはまだテリー伊藤を名乗る前の、一介のテレビディレクターだったころ。僕はお酒を飲まないので、仕事終わりの楽しみといえばサウナくらい。当時、帰り道の駒沢にボロいサウナがあってね。もちろん、芸能人が来るようなところじゃありませんよ。でも夏木さんがそこで、気持ちよさそうに汗をかいていたんです! しかもチンピラみたいな風体の僕が話しかけても、ちゃんと相手をしてくれた。横に座って、「夏木さん、バンデン・プラに乗ってますよね?」って聞いたら、「え、何で知ってるの?」って。それからクルマ談義をするようになったんです。男同士、汗を流しながら!

バンデン・プラのプリンセスっていう、小さいけど洒落た小型車に、夏木さんは乗っていました。クルマはそれだけじゃなくて、石原裕次郎さんや力道山も乗っていた、メルセデス・ベンツの300SLも持ってました。その2台を同じボディカラーに塗り替えていたっけな~。300SLのほうは、イギリスに送って1年くらいかけてフルレストアしてるとも言ってました。そのあとしばらく会わない時期があったんだけど、あるとき絵葉書が届いてね。見たらジャガーのXJSコンバーチブルっていう、これまた洒落たオープンカーを買ったらしく、クルマの横でポーズを取っている夏木さんの写真が印刷されてました。ヨーロッパの貴族みたいでカッコよかったな~。

あと、のちに僕がジャガーのEタイプっていう美しいスポーツカーを買って、マニュアルミッションなんで変速するたびにギアがギィギィ鳴るのを夏木さんに電話で話したら、「テリーさん、それは君の運転がヘタってことだよ。鳴らさないでチェンジするのが楽しいんだよ」って。あの人の美学にも、打ちのめされました……。

徳さん、式場さん、夏木さん……。彼らはみな、本物を知るオトコたちでした。歴史を含めブランドの背景を知り尽くした者だけが出せる「粋」をすぐそばで感じることができた僕は幸せ者です。時代のせいにしないで、いつだって、あんなオトコになりたいものです。ああ、こんなことを話していたら、またクルマに乗りたくなってきました。

【今週のテリー・カー:ジャガー・Eタイプ】

1960~70年代にかけて、ジャガーが生産していたスポーツカー。クーペとコンバーチブルが選べ、美しい曲線を描くロングノーズのスタイリングで、自動車史にその名を残す。オードリー・ヘプバーン主演の「おしゃれ泥棒」(1966年)にも登場している。いまだに人気は高く、良質な中古車は軒並み1000万円以上で取り引きされている。(編集部)

文/テリー伊藤(てりー・いとう) 
昭和24年、東京生まれ。演出家。数々のテレビ番組やCMの演出を手掛ける。現在は多忙な仕事の合間に、慶應義塾大学 大学院で人間心理を学んでいる。

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