新着記事

バルミューダ ザ・ライト|明るくくっきりした視界を確保。正確な色が見え、影ができにくい

毎週月曜日更新!「ニャンコ先生の開運星占い」(1/20~1/26)射手座~魚座編

毎週月曜日更新!「ニャンコ先生の開運星占い」(1/20~1/26)獅子座~蠍座編

毎週月曜日更新!「ニャンコ先生の開運星占い」(1/20~1/26)牡羊座~蟹座編

これからの20年、30年で、人生全体の納得度が大きく左右される|『人生のピークを90代にもっていく!』

人生の後半を幸せに生きていくための秘訣|人生のピークを90代にもっていく!

龍爪梅花皮の酒器|優美な白の縮れはこの世にひとつ

国宝 銅剣・銅鐸・銅矛(部分) 島根県出雲市 荒神谷遺跡出土 弥生時代・前2~前1世紀 文化庁蔵(島根県立古代出雲歴史博物館保管)

出雲と大和の名品を一堂に集めた展覧会【日本書紀成立1300年 特別展 出雲と大和】

【夫婦の距離】夫婦間で逆転! 広がりつつある年賀状格差~その2~

【夫婦の距離】夫婦間で逆転! 広がりつつある年賀状格差~その2~

【夫婦の距離】夫婦間で逆転! 広がりつつある年賀状格差~その1~

【夫婦の距離】夫婦間で逆転! 広がりつつある年賀状格差~その1~

明智光秀謀反の陰に病あり??

明智光秀謀反の陰に病あり??|現役医師が「光秀のカルテ」を作る!

通販別冊『大人の逸品』最新号はこちら

LINE公式アカウントでも記事を配信中

友だち追加

お気軽に友達追加してください

サライ本誌最新号(クリックで試し読み)

ピックアップ記事

  1. 『漆椀 ちょもらんま』(中)に、ごはんが盛られた様子(写真左)。『漆椀 ちょもらんま』(小)では、「讃岐オリーブ牛」と松茸の料理(写真右)が饗された。後方の小皿は、ガラス工芸家・藤田喬平さんの「手吹ヴェニス小皿」。写真提供/日本博事務局
  2. MAZDA CX-30は愛されるためにデザインされたとも言える。
  3. 鴨鍋

>>過去の記事へ

サライの通販

>>過去の記事へ

サライ7月号付録「筋トレチューブ」トレーニング動画公開中!

趣味・教養

「年を取ってから後の夫婦の絆とは…」(石川達三)【漱石と明治人のことば338】

sousekiKotobaBanner2

文/矢島裕紀彦

今年2017年は明治の文豪・夏目漱石の生誕150 年。漱石やその周辺、近代日本の出発点となる明治という時代を呼吸した人びとのことばを、一日一語、紹介していきます。

【今日のことば】
「年を取ってから後の良人(おっと)と妻とは、美貌でもなく財産でもなく、その人たちの心情の美しさや誠実さを相互にどれだけ深く掬(く)み取ってきたか、と言う事になるのでは無いだろうか」
--石川達三

作家の石川達三は、明治38年(1905)秋田県横手町(現・横手市)に生まれた。早稲田大学英文科中退後、国民時論社勤務を経て、移民船でブラジルに渡航。この体験を基にした小説『蒼茫』で第1回の芥川賞を受賞した。

当時、国の主導で実施されていた海外移民政策は、東北地方の農民を中心とした貧困者の切り捨て策であり、移民ではなく棄民だというのが、この作品の主題であった。

石川達三は以降も、ダムの湖底に沈む村を描いた『日蔭の村』、日中戦争を現地視察して描き発禁処分となった『生きてゐる兵隊』など、社会問題に鋭いメスを入れる作品を描きつづけた。社会派作家といわれた所以である。『結婚の生態』『自分の穴の中で』など、男女関係や結婚問題をテーマとした作品でも知られた。

真面目で人に迷惑をかけるのは嫌い。原稿の締め切りは、一度も破ったことはなかった。だいたい1週間前には用意していた。その代わり、けっして安請け合いはしない。

石川家の玄関には椅子がひとつ置いてあり、一見来客のための椅子のようにも見えるが、それは違う。そこに石川達三が座って、「駄目なものは駄目です」と原稿依頼を断るための椅子だ。雑誌のゴシップ欄に、そんなふうに書かれたこともあった。

掲出のことばは、その石川達三が晩年に至って、夫婦というものについて、日記の中に書きつけた一文である。「心情の美しさや誠実さを相互にどれだけ深く掬み取ってきたか」とは、いかにもこの人らしい言い回しだろう。
石川達三はこんなふうにも書いている。

「私の結婚生活はほとんど五十年になり、私も妻も幸いに長命であったが、元々他人同志であった妻も良人も、今は何だか解からない一個になっている。(略)思うに男女とは、つながって飛んで行く二匹の蜻蛉のように偶然の関係であったと思うが、永いあいだにその偶然は必然となり、かけ替えの無いものとなる」

石川は1日「24時間勤務」で仕事に打ち込み、家事や子育て、家計のことなどは一切、代志子夫人に任せきりだった。自分の身に着けるものも、ネクタイから靴下まで、自分で買ったことはなかった。それどころか、外出するときには、夫人が着るものを順番に、下着、靴下、ワイシャツ、ズボン、ネクタイ、上着というふうに、端から着れば出来上がるようにベッドの上に並べた。一度、夫人がうっかり靴下を出しておくのを忘れたら、石川はモーニングにゴルフ用の靴下をはいて出かけようとしたこともあった。以来、靴下はズボンの裾に洗濯バサミで止めておくようになったという。

それだけ手がかかっても、夫人は苦にしなかった。インタビューに答えて、次のようなことばを残している。

「ふつうの方の結婚生活五十年とは、だいぶ違います。二十四時間勤務で、労働基準法違反だわ、なんてときどき申しましたけどね」

「五十年過ぎてみれば、それこそ退屈している暇がなかったということが、幸せだったと思います。ほかの道を知りませんので比較が出来ませんけど、張合いはあったと思います」

まさに夫唱婦随の歩みだったのであろう。

文/矢島裕紀彦
1957年東京生まれ。ノンフィクション作家。文学、スポーツなど様々のジャンルで人間の足跡を追う。著書に『心を癒す漱石の手紙』(小学館文庫)『漱石「こころ」の言葉』(文春新書)『文士の逸品』(文藝春秋)『ウイスキー粋人列伝』(文春新書)『夏目漱石 100の言葉』(監修/宝島社)などがある。2016年には、『サライ.jp』で夏目漱石の日々の事跡を描く「日めくり漱石」を年間連載した。

「サライおみくじ」で今日の運勢をチェック!おみくじには「漱石と明治人のことば」からの選りすぐりの名言が表示されます。どの言葉が出てくるか、クリックしてお試しください。
↓↓↓

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

関連記事

  1. 「秋立つや一巻の書の読み残し」(夏目漱石)【漱石と明治人のことば…
  2. 「年の暮れには追憶を、年の初めには希望を」(幸田露伴)【漱石と明…
  3. 「見果てねど はた見あきねど我が夢は 四十余年の夢多き日々」(滝…
  4. 「子供のために一流の文学者が進んで執筆しなければ嘘だ」(鈴木三重…
  5. 最晩年の谷崎潤一郎が愛する風景を詠んだ歌【漱石と明治人のことば3…
PAGE TOP