新着記事

専門家と歩く江戸城特別ツアー、江戸時代の幻の菓子に参加者驚く!

家康が作った江戸城をCGで完全再現したサライ・ムック『サライの江戸 江戸城と大奥』の発売にあ…

ほとんどの日本人が知らない「老眼」最新治療トレーニング

文/鈴木拓也多くの人が40~50代にかけて老眼にかかる。そして、大半の人は「年だから…

シチリア料理の定番中の定番!本格「イワシのパスタ」の作り方

取材・文/わたなべあやイタリア南部、地中海に囲まれたシチリア島。オリーブオイルやワイ…

ダイナミックすぎる『オメガパーク』で体重約1トンの巨大野生動物に出会う

文・写真/藤木 香(カナダ在住ライター)いつかこの目で本物のカリブー(トナカイ)を見…

キリシタン大名・高山右近と加賀前田家との意外な深イイ関係とは【にっぽん歴史夜話5】

 文/砂原浩太朗(小説家)キリシタン大名として著名な高山右近(たかやま・うこん、1552~1…

【夕刊サライ/福澤朗】カレーに合う日本酒!? 知る人ぞ知る「貴醸酒」に脱帽(福澤朗の美味・料理コラム 第3回)

夕刊サライは本誌では読めないプレミアムエッセイを、月~金の毎夕17:00に更新しています。金…

軽症うつ病の治療にも効果的な「不眠解消」の具体的方法【名医に聞く健康の秘訣】

取材・文/わたなべあや人生、どうしても壁にぶち当たることがあります。離婚や介護、過労…

白洲次郎夫妻の旧邸「武相荘」を味わい尽くす写真イベント《Art of Life(日常の美)》

終戦直後、GHQとの折衝を担った実業家・白洲次郎と、日本の美意識を探究しつづけた稀代の随筆家…

【夕刊サライ/パラダイス山元】突き抜けた、極端なことだらけの生まれ故郷への旅(パラダイス山元の旅行コラム 第3回)

夕刊サライは本誌では読めないプレミアムエッセイを、月~金の毎夕17:00に更新しています。木曜日…

レストランでちょうどいいワインを頼める“魔法の言葉”とは?【食いしん坊の作法 第5回】

文/山本益博「フランス料理が苦手です」という方に、その理由を聞くと、一昔前は、食事の…

サライ最新号

ピックアップ記事

>>過去の記事へ

サライの通販

>>過去の記事へ

趣味・教養

国宝「雪松図屏風」雪を描かずに雪を描いた天才・円山応挙の傑作【ニッポンの国宝ファイル14】

徹底した写生で絵画史を塗り変えた絵師、円山応挙(まるやま・おうきょ、1733~1795)。彼が残した唯一の国宝『雪松図屏風』(六曲一双。三井記念美術館蔵)は、いま京都国立博物館で開催中の、開館120周年記念「国宝」展にて11月26日まで展示中だ。その後も、12月9日から来年2月までは三井記念美術館で開催される「国宝 雪松図と花鳥」展で展示されるというから、大変な忙しさである。

しかし、そうしたせわしなさを感じさせない雄大さが『雪松図屏風』の魅力だ。

国宝『雪松図屏風』(『週刊ニッポンの国宝100』第7号「法隆寺 救世観音・雪松図屏風」より)

円山応挙は江戸時代中期、享保18年(1733)に、今の京都府亀岡市の農家に生まれた。若くして奉公に出た高級玩具商の尾張屋で、絵の基礎を身につけた応挙は、30代でパトロンを得るほどの絵師に成長したという。

応挙が登場する前は、山水画も花鳥画も、お手本にならって描くものだった。しかし応挙は対象を徹底的に観察して描いた。応挙の写生画はとてもわかりやすく、貴人から町民まで広く支持された。国宝『雪松図屏風』も豪商・三井家の注文で描かれたものだといわれている。その迫真に満ちた表現は、リアルを超えたと評されるほどである。

国宝『雪松図屏風』に描かれているのは、右隻に力強い老松が1本、左隻にまだ枝や幹が細い若木の松が2本、それぞれ雪を抱いて立っている。背景にはかれた金泥(きんでい)と、画面の下方にまかれた金砂子(きんすなご)が、雪のまばゆいほどのきらめきを表し、見ているだけで新雪の朝の清冽な空気に包まれるような思いさえしてくる。

松の幹や枝のどこにも輪郭線はない。応挙は迫真的に描くためにあえて輪郭線に頼らない技法で描いたという。また、枝の立体感を出すために、片側の墨の濃度を徐々にぼかす技法を用いている。

驚くのは、幹や枝をふんわりと覆っているこの雪が「描かれていない」ということだ。これは紙の白地を生かした「塗り残し」なのである。雪は描かれていないのにもかかわらず、その雪はおそらく積もったばかりの新雪で、まだふんわりと軽く、日が高く昇れば溶けていくに違いない……といった物語までイメージさせるほどのリアルさを持っている。

京博で見るか、三井で見るか。一足早い雪景色をぜひ、その目で見てはいかがだろか。

【開館120周年記念特別展覧会 国宝】
■場所:京都国立博物館(京都・東山)
■開催期間:10月3日(火)~ 11月26日(日)
■開館時間:9時30分~17時(入館は閉館の30分前まで。ただし金曜・土曜は21:00まで開館)
■休館日:月曜(ただし10月9日(月)は開館、10日(火)休館)
■料金:一般 1500円
■問い合わせ先:075-525-2473(テレホンサービス)

【週刊『ニッポンの国宝100』特設サイト】
http://www.shogakukan.co.jp/pr/kokuhou100/

『週刊日本の国宝100』第7号「法隆寺 救世観音/雪松図屏風」 (小学館)

取材・文/まなナビ編集室

※この記事は小学館が運営している大学公開講座の情報検索サイト「まなナビ」からの転載記事です。
大学公開講座のまなナビ|小学館の公開講座検索サイト (http://mananavi.com/

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

関連記事

  1. 「庭園画」に描かれた庭園と現状の庭園とを比べてみる楽しみ
  2. 江戸の大名庭園『六義園』の昔と今を「庭園画」で比較してみた
  3. 失われた江戸の名園たちが眼前に!美しき「庭園画」の世界展
  4. 日本画家・堀文子さん99 歳、描き続ける「いのち」の軌跡
  5. 国宝『救世観音』と古代ギリシャ『コレー像』の東西ほほえみ対決【ニ…
PAGE TOP