I:検校の取り立てが厳しいということはよく聞きます。劇中でも鱗形屋に対して取り立てる場面がありましたが、実際にはもっとえげつない取り立てだったのかなと思います。鱗形屋に金を貸していたのは鳥山検校筋ではないとは思いますが、鳥山検校も同様の取立てをしていたと思われます。
A:なにが言いたいのでしょうか。
I:厳しい取り立てで得たお金で、瀬以の願いを受け入れて、松葉屋の女郎の着物をあつらえる。なんだか切なくって。
A:ああ、それは切ないですね。

I:話は変わりますが、3月23日にNHKホールで『べらぼう』のファンミーティングが行なわれました。平賀源内役の安田顕さん、長谷川平蔵役の中村隼人さん、妓楼松葉屋の女将稲役の水野美紀さん、地本問屋鶴屋喜右衛門役の風間俊介さんが登壇するという豪華イベント。しかもコーナーゲストとして礒田湖龍斎役の鉄拳さんが、芸人時の白塗りメイクで登場。
A:こういうイベントは、往々にして顔見世営業的な展開になりがちなのですが、今回のファンミーティングは、裏話の濃厚さが、なかなかに面白かったですね。詳細は、4月12日(土)の17時~ほかで放送されるので見ていただきたいのですが、稲役の水野美紀さんから飛び出した、眉毛のエピソードが「へー、そうなんだ」と思わされました。
I:私も実際に剃っているとは思いもしませんでした。『べらぼう』では、安達祐実さんや飯島直子さんなどの妓楼の女将役の方々も「眉なし」という当時の既婚女性の姿で登場しているわけですが、そういうご苦労があったとは……。
A:そのほか、安田顕さんの「自由」の話、中村隼人さんの「しけ」の話、風間俊介さんの「赤子面」の話など、おもしろかったですね。
I:鉄拳さんの出演者をネタにした「フリップ芸」も挿入されました。あれ全部オンエアされるんですかね。
A:きわどいネタもありましたからね。

妖怪のような『大木の切り口太いの根』や爪を噛む将軍世子徳川家基。源内に長谷川平蔵…。見どころ満載の第13回を読み解く【べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~ 満喫リポート】番外編に続きます
●編集者A:書籍編集者。『べらぼう』をより楽しく視聴するためにドラマの内容から時代背景などまで網羅した『初めての大河ドラマ~べらぼう~蔦重栄華乃夢噺 歴史おもしろBOOK』などを編集。同書には、『娼妃地理記』、「辞闘戦新根(ことばたたかいあたらいいのね)」も掲載。「とんだ茶釜」「大木の切り口太いの根」「鯛の味噌吸」のキャラクターも掲載。
●ライターI:文科系ライター。月刊『サライ』等で執筆。猫が好きで、猫の浮世絵や猫神様のお札などを集めている。江戸時代創業の老舗和菓子屋などを巡り歩く。
構成/『サライ』歴史班 一乗谷かおり
