クイッと眼をこらすヒクイドリ、おどけ顔が愛らしいヒメウミガメ、春を待つ深紅のツバキ。どんな状況下の“いのち”も生命力にあふれ、温かい。

ヒクイドリ (C)石村嘉成

愛媛県新居浜市在住の若手アーティスト、石村嘉成(いしむら・よしなり 1994~)。2歳で自閉症と診断されますが、家族や周囲の支援を受けて厳しい療養を続けるなか、小学5年生の時、最愛の母が他界しました。

以降、父と二人三脚で歩むなか、高校3年生の選択授業で版画に出合い、転機が訪れました。2013年、第2回新エコールドパリ浮世・絵展(日仏画壇の交流振興を目的とした協会NEPUの主催)で優秀賞を受賞。現在はアクリル画をメインに、“いのち”の輝きを描き続けています。

ゆかいなヒメウミガメ (C)石村嘉成

兵庫県立美術館で開催の「石村嘉成展 ~いのちの色たち~」は、“いのちの色”が感じられる展覧会です。(10月12日~12月8日)

本展の見どころを、広報事務局にうかがいました。

「岡山・愛媛で約8万人を動員した石村嘉成が、満を持して関西に上陸します。

全長26メートル、生物の歴史を描いた圧巻の代表作「Animal History」はもちろんのこと、本展にために描きおろした新たなテーマに挑戦した新作など200点を超える作品を展示します。

日なたぼっこをしているパンダ (C)石村嘉成
ホワイトタイガー (C)石村嘉成

来る日も来る日もいきものだけを描き続け、独特の色彩で、カンヴァスの上に吹き込む“いのち”。10年間の制作活動で700点を超える作品を生み出している石村嘉成に、「一番好きな作品は?」と聞くと、必ず「次の作品」と答えが返ります。

つねに明日へと進む石村嘉成の世界へぜひお越しください」

石村嘉成

展示室はすべて撮影OKです。楽しい時間をお過ごしください。

【開催要項】
石村嘉成展 ~いのちの色たち~
会期:2024年10月12日(土)~12月8日(日)
会場:兵庫県立美術館 ギャラリー棟3階ギャラリー
住所:兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1 HAT神戸内
電話:0570・200・888(キョードーインフォメーション 月~土曜日11時~18時 日・祝日休業)
公式サイト:https://www.ytv.co.jp/yoshinari/
開館時間:10時~18時(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(ただし祝日の場合は開館し翌火曜日休館)
料金:公式サイト参照
アクセス:公式サイト参照

取材・文/池田充枝

 

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