I:そして『どうする家康』出演を通して、印象に残っているシーンについても語ってくれました。
やはり、水野信元の最期ですかね。信元の止めを刺す家臣が岡部大くんで、緊張していたせいか、タイミングが合わない殺陣だったので 彼に「こんな斬り方じゃ俺は死ねねぇぞ!」と檄を飛ばしたんですね。それが怪我の功名か、本番でより一層の緊張感、緊迫感を醸し出す雰囲気の中で、見事に止めを刺してくれましたね! 岡部大くんに一言。「これからは楽しく殺陣を勉強してください」
A:寺島さんは若いころ京都の剣友会に所属していて、殺陣については広く深い知見と実践を把握している方です。それを考えると本当に深い深い話ですね。
I:岡部大さんもものすごく勉強になったのではないですかね。寺島さんに実践の場で叱咤激励されるなんてそんな機会めったに得られません。
A:これを機会にさらに精進して大河ドラマを沸かせてほしいですね。
●編集者A:月刊『サライ』元編集者(現・書籍編集)。歴史作家・安部龍太郎氏の『日本はこうしてつくられた3 徳川家康 戦国争乱と王道政治』などを担当。『信長全史』を編集した際に、採算を無視して信長、秀吉、家康を中心に戦国関連の史跡をまとめて取材した。
●ライターI:三河生まれの文科系ライター。月刊『サライ』等で執筆。『サライ』2023年2月号 徳川家康特集の取材・執筆も担当。好きな戦国史跡は「一乗谷朝倉氏遺跡」。猫が好き。
構成/『サライ』歴史班 一乗谷かおり