オーディオ道楽の再開に好適な質実のプレーヤー、アンプ、スピーカー
【プレーヤー】ティアックTN-3B-SE 実勢価格:6万2800円
(1)ベルトドライブ方式。DCモーター。33回転1/3、45回転。ワウ・フラッター0.1%以下。S/N比67%。VM型カートリッジ。フォノイコライザー内蔵。
幅420×高さ117×奥行き356mm、5.0kg。
問い合わせ:ティアックAVお客様相談室 電話:042・356・9235
【アンプ】 マランツ PM6007 8万2500円
(2)定格出力45W+45W(8Ω (オーム))、60W+60W(4Ω(オーム))。
消費電力155W。幅440×高さ105×奥行き370mm、7.8kg。
問い合わせ:デノン・マランツ・D&Mインポートオーディオお客様相談センター
電話:0570・666・112
【スピーカー】KEF Q350 8万5800円
(3)2ウェイバスレフ型。感度87dB(デシベル)。ツイーター:2.5cmベンテッド・アルミニウム・ドーム、ウーハー:16.5cmアルミニウム。幅210×高さ358×奥行き306mm(本体)、210×362×306mm(ゴム脚込み)、7.6kg。
問い合わせ:KEFミュージックギャラリー 電話:03・6256・0260
「アナログ音源のレコードには、想像以上に音の可能性が秘められています。それを最大限に引き出すのがオーディオの役目。近年は各メーカーも再びアナログに力を入れていて、最新の優秀な機器を使えばこれがレコードか、と驚くほどいい音で音楽が楽しめます」
そういうのはオーディオ評論家の麻倉怜士さんだ。内外のオーディオに詳しい麻倉さんに、再入門に向く組み合わせを価格帯別に「プラン1」〜「プラン3」として組んでもらった。
「プラン2」は、プレーヤー、アンプ、スピーカーのオーソドックスな3点セットである。昔、このようなセットでコンポを組んだ読者も多くいることだろう。
「以前と違うのは、機器の性能が格段によくなっていることです。昔コンポを組んでレコードを聴いていた世代は、最新のコンポの音にきっと驚くと思います。この価格帯では、最適のコンポです」
定番のメーカーから選ぶ
プレーヤーとアンプは国内のブランド、スピーカーは英国である。
「プレーヤーは信頼のティアックです。高級トーンアーム(※レコード信号を拾う針とカートリッジを支持する腕状の装置。レコードの溝に沿って動く。)ブランドのSAEC(サエク)社と共同開発したトーンアームを採用し、レコードの音溝を正確にトレースすることに注力しています。求めやすい価格でお薦めです」
プレーヤー
アンプは定番のマランツ。
「ベーシックな入門用アンプですが、プレーヤーからの入力信号の情報を最大限に引き出す増幅回路を内蔵。かつて聴いていたレコードがこんなにいい音だったのかと、再発見すると思います」
アンプ
スピーカーは、放送局のスタジオモニターなどで定評のある、英国のKEFの普及型を選んだ。
「ウーハーとツイーターを一体化させた2ウェイの同軸スピーカーを採用しているので、低音から高音まで音場が安定し、部屋のどこにいてもいい音で聴けます。まるで楽器から発されるような現実感のある音に感心します。そしてこの価格。個人的に大推薦のスピーカーです」
スピーカー
【監修】麻倉怜士さん(オーディオ評論家・72歳)
日本経済新聞社、プレジデント社を経て、評論家として独立。津田塾大学講師(音楽理論)などを務めた。レコードレーベルの「ウルトラアートレコード」主宰者のひとり。
取材・文/宇野正樹 撮影/植野製作所 スタイリング/有馬ヨシノ
※この記事は『サライ』本誌2023年6月号より転載しました。