ライターI(以下I):第10回の「どうする家康ツアーズ」では、なんと於大役の松嶋菜々子さんが愛知県刈谷市を訪れていました。
編集者A(以下A);サライで連載をしていた「半島をゆく」の取材で知多半島を訪れました。家康(演・松本潤)の母於大の故郷であり、伯父水野信元(演・寺島進)の居城もありました。
I:私は愛知県生まれなので、刈谷市や東浦町にも何度か行ったことがありますが、於大ゆかりの史跡が点在していて、関心を持って歩くと、とても感慨深いものがあります。
A:松嶋菜々子さんは刈谷市のどこを訪ねたのでしょう。松嶋さんご本人のコメントをどうぞ。
楞厳寺(りょうごんじ)には、於大の方にまつわる歴史的な品々が所蔵されており、普段は非公開の大変貴重な品々を拝見することができました。
A:楞厳寺には、於大の方が使っていた調度品などが残されており、刈谷市指定文化財に指定されています。松嶋菜々子さんが言っている通り、普段は非公開の品々なのですが、これを機に、なんとか公開してみなさんの目に触れるようにして欲しいですね。
I:松嶋さんが見たと言ってテレビで紹介されているわけですから、見たくなっちゃいますよね。
A:於大の方は、前週に自ら語っていたように、家康の異父弟、異父妹を6人産んでいます。それぞれがそれなりの活躍をしていきますから、彼、彼女たちがどういう風に描かれるのか、楽しみです。
I:そういえば、家康の異父弟のひとり久松勝俊は、なにわ男子の長尾謙杜さんが演じることになっており、先日、その衣裳姿が公開されました。初々しいその姿に、ついつい、がんばって! ってエールを送りたくなりました。
A:今後、史実においては、久松勝俊は波乱万丈の人生を送ることになるのですが、さて、どこまで描かれるのでしょうか。
I:なんか、たくさん登場して欲しいキャラではありますね。さて、松嶋さんのコメントにはさらに続きがあります。
今回初めて刈谷市にお邪魔したのですが、この地にご縁のある於大の方を市民の皆様がとても大事にされているのが、お寺や博物館に訪れてみてわかりました。皆様も是非お近くにお越しの際はお立ち寄りいただけたらと思います。
A:於大が生まれた愛知県東浦町の於大公園では、毎年、於大まつりが開かれており、今年は4月15日開催予定だそうです。なんでも、このおまつりは、竹下内閣のふるさと創生基金の時の事業がもとになっているそうですよ。
I:へぇ、ずいぶん長く続いているんですね。しかも、4月15日は土曜日じゃないですか! 行きたいですね~。
●編集者A:月刊『サライ』元編集者(現・書籍編集)。歴史作家・安部龍太郎氏の『日本はこうしてつくられた3 徳川家康 戦国争乱と王道政治』などを担当。『信長全史』を編集した際に、採算を無視して信長、秀吉、家康を中心に戦国関連の史跡をまとめて取材した。
●ライターI:三河生まれの文科系ライター。月刊『サライ』等で執筆。『サライ』2023年2月号 徳川家康特集の取材・執筆も担当。好きな戦国史跡は「一乗谷朝倉氏遺跡」。猫が好き。
構成/『サライ』歴史班 一乗谷かおり