正しい意味を理解し、適切に漢字が使えているのか、疑問を感じることが増えていませんか? 適当に漢字を使ってしまい、気付かないところで「恥をかいている」ということがあるかもしれませんね。
Google先生やデジタルデバイスの出現により、便利になった反面、情報の中身については十分な吟味が必要な時代になっております。あなたの“漢字の知識”は確かでしょうか? もう一度、確認しておいても良いかもしれません。
「脳トレ漢字」第68回目は、「柘榴」をご紹介します。赤くて丸い、あの果物を指す漢字です。
脳トレ漢字の動画を見ながら“読んで書く”ことで、記憶力を鍛えながら、漢字への造詣を深めてみてください。
「柘榴」はなんと読む?
「柘榴」という漢字、読み方に心当たりはありますか?「たくりゅう」や「せきりゅう」ではなく……
正解は……
「ざくろ」です。
『小学館デジタル大辞泉』では、「ザクロ科の落葉高木。葉は長楕円形。果実は球形で、紫紅色に熟すと裂けて種子が現れる」と説明されています。実の旬は秋の初めで、国産も海外産も9~11月頃に出回ります。
実の中に種子がぎっしりと詰まっている様子から、世界中で「子孫繁栄」や「子宝」の象徴とされてきた果物でもあります。
「柘榴」の漢字の由来とは?
「ざくろ」は「柘榴」(または「石榴」)と表記します。なぜこのような漢字を使うのでしょうか?
「ざくろ」の原産国は、現イランあたりに昔あった「安石国」だとされています。中国へ伝わった際、形が瘤(こぶ)に似ていることから「安石瘤」と呼ばれました。それが略され「石瘤」となり、さらに字が変わり「石榴」(または「柘榴」)になって日本に伝来したとされています。
「ざくろ」の語源は?
漢字の由来を確認したところで、最後に「ざくろ」の語源をみていきましょう。
諸説ありますが、日本に伝来した時に中国語の「じゃくりゅう」と言う読み方が訛り、「ざくろ」という読みに変化したと考えられています。
他にも、イランとその周辺地域に連なっている“ザクロス山脈”が由来である、という説もあります。
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いかがでしたか? 今回の「柘榴」のご紹介は皆さまの漢字知識を広げるのに少しはお役に立てたでしょうか? 美しく輝く真っ赤な「柘榴」の果実が、秋の季節が感じさせてくれます。
来週もお楽しみに。
文/豊田莉子(京都メディアライン)
アニメーション/鈴木菜々絵(京都メディアライン)
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