最近、パソコンやスマートフォンの普及により、自ら字を書く機会はめっきり減少してきました。その影響からか、「読めるけれども、いざ書こうとすると書けない漢字」が増えていませんか? 以前はすらすらと書けていたのに、と書く力が衰えと実感することもありますよね。

動画を見ながら漢字の読み書きをすることで、脳のトレーニングとなります。また、この記事を通じて、読むこと・書くこと・漢字の意味を深く知り、漢字の能力を高く保つことにお役立てください。

「脳トレ漢字」第51回目は、「琴線」をご紹介します。「琴線に触れる」という慣用句でしばしば用いられます。

脳トレ漢字の動画を見ながら“読んで書く”ことで、記憶力を鍛えながら、漢字への造詣を深めてみてください。

■「琴線」はなんと読む?

「琴線」という漢字、読み方に心当たりはありますか?「ことせん」ではなく……

正解は……
「きんせん」です。

『小学館デジタル大辞泉』では、「琴の糸」または「心の奥深くにある、物事に感動・共鳴しやすい感情を琴の糸にたとえていった語」と説明されています。

「琴線に触れる」が使われる例としては、映画や芸術、また人の言葉や行動などに感動や共鳴をする場合です。ただ良いと思ったことに使うのではなく、心の奥が震えるような、心の底から感動が溢れるようなシーンが適しています。

■「琴線」の漢字の由来とは?

「琴線」の漢字について見ていきましょう。「琴線」とは、日本の伝統的な弦楽器「琴」に張られた線(弦)のことを指します。その琴の弦が人の心を感動させるような美しい音色を発することから、心の奥深くにある、物事に感動し共鳴しやすい心情の例えとして使われるようになりました。

■日本人の約3割が誤用「琴線に触れる」とは「怒ること」?

文化庁の調査によると、「琴線に触れる」を「怒りを買ってしまうこと」と間違って理解している人は少なくありません。日本人の約3割が、誰かを怒らせてしまった時に使う言葉だと勘違いしているようです。「琴線に触れる」は感動した時に使う言葉なので、怒りや悲しみなどといったマイナスなイメージは含んでいません。

この誤用が広まった要因としては、怒りを意味する「逆鱗に触れる」という語との混同などがあると考えられています。両者の形が似ていることから、「怒りの琴線に触れる」などの誤用が広まってしまっています。しかし、「琴線」の意味をきちんと捉えることで、間違いを防ぐことができるはずです。

***

いかがでしたか? 今回の「琴線」のご紹介は、皆さまの漢字知識を広げることに少しはお役に立てたでしょうか? 心の機微を楽器で例えた、非常に美しい日本語の一つ。琴の奏でる美しい音色を想像し、正しく使っていきたいですね。

来週もお楽しみに。

文/豊田莉子(京都メディアライン)
アニメーション/貝阿彌俊彦(京都メディアライン)
HP:http://kyotomedialine.com
Facebook:https://www.facebook.com/kyotomedialine/

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