「あれ? なんて漢字だったけ」と悩むことが多くなっていませんか? 少しだけ思い出す努力をしてみるものの、結局は「まあ、いいか」と諦めてしまったりして、記憶の衰えを実感することもあるのではないでしょうか? しかし、思い出すことが記憶力の鍛錬につながると言われています。

動画を見ながら漢字の読み書きをすることで、脳のトレーニングとなります。また、この記事を通じて、読むこと・書くこと・漢字の意味を深く知り、漢字の能力を高く保つことにお役立てください。

「脳トレ漢字」第67回目は、「蝶番」をご紹介します。玄関のドアやキッチンの棚など、ドアや扉に使われている、あの金具です。

脳トレ漢字の動画を見ながら“読んで書く”ことで、記憶力を鍛えながら、漢字への造詣を深めてみてください。

「蝶番」はなんと読む?

「蝶番」という漢字、読み方に心当たりはありますか? そのまま読むと「ちょうばん」ですが……

正解は……
「ちょうつがい」です。

『小学館デジタル大辞泉』では、「開き戸や箱のふたなどを自由に開閉するために取り付ける金具」と説明されています。基本な仕組みは、二枚の金属板を一本の回転軸で繋ぎ、その軸を中心に金属板が左右に開くというものです。

日頃、目にすることも多いことから「蝶番」は広く知られた言葉ですが、建築業界では「蝶番」を「丁番」と表記し、「ちょうばん」と読む方が浸透しています。ただし、「蝶番」という表記の場合は「ちょうつがい」が正しい読み方になります。

「蝶番」の漢字の由来とは?

「蝶番」を構成する漢字を一文字ずつ見ていきましょう。

「蝶」は昆虫の蝶のことを指しています。「番」は「つがい」と読み、「ふたつで1組になるもの」を意味します。金具の形状を、止まっている雌雄の“蝶”のカップル(=“番”)に見立てたことからこの漢字がつけられました。

「蝶」以外にも… 生き物の名前がついた建築用語

「蝶番」のように、建築用語には生き物の名前を冠したものが数多くあることをご存知でしょうか? 例えば、一輪車を「猫車」と呼んだり、建物の周囲や軒下に沿った細長い土間を「犬走り」と呼んだり…。他にも、なまこ壁・鴨居・蛇腹・クレーン(英 crane 鶴)など、身近な動物の名を冠した愛称が用いられているのです。

その理由としては、日常生活で使わない個性的な形の道具が多いこと、ハードな現場を和らげて現場の結束を固めることなどが考えられます。そのため、現場でしか分からない愛称が使われるのです。

***

いかがでしたか? 今回の「蝶番」のご紹介は皆さまの漢字知識を広げるのに少しはお役に立てたでしょうか? ロマンチックな成り立ちを知ると、普段目にする「蝶番」も少し違って見えてくるのではないでしょうか。

来週もお楽しみに。

文/豊田莉子(京都メディアライン)
アニメーション/鈴木菜々絵(京都メディアライン)
HP:http://kyotomedialine.com
Facebook:https://www.facebook.com/kyotomedialine/

 

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