歳をとるというのは厄介なものですよね。周りからは、年相応に物知りなどと思われたりして… 。うっかり漢字の読み方なんか間違えたりしますと、とっても恥ずかしい思いをするなんてこともあるかもしれません。
脳の方は、そろそろ錆びつき始めていて、若い時のようにパッパと記憶中枢からひっぱり出せなくなってきているかもしれませんが、「歳とってきちゃって、なかなか思い出せなくて…」なんて言い訳するようでは、サライ世代の沽券に関わるかもしれません。

そんなことにならないように、動画を見ながら漢字の読み書きをすることで、脳のトレーニングとなります。また、この記事を通じて、読むこと・書くこと・漢字の意味を深く知り、漢字の能力を高く保つことにお役立てください。
「脳トレ漢字」第22回目は、「熊蟄穴」をご紹介します。四季の風情を楽しみながら季節を表す、美しい日本の言葉です。

脳トレ漢字の動画を見ながら“読んで書く”ことで、記憶力を鍛えながら、漢字への造詣を深めてみてください。

■「熊蟄穴」はなんと読む?

「熊蟄穴」という漢字、読み方に心当たりはありますか? 熊が何かをする季節を表していますが……

正解は……
「くまあなにこもる」です。

半月毎の季節の変化を示す二十四節気(にじゅうしせっき)を、さらに約5日おきに分けて、気象の動きや動植物の変化を知らせたものを七十二候(しちじゅうにこう)と言います。その内の第六十二候に当たるのがこの「熊蟄穴」です。12月12日~16日ごろを指し、冬の寒さが厳しくなる頃を意味します。

■「熊蟄穴」の漢字の由来とは?

「熊蟄穴」は、冬眠のために熊が穴にこもる頃を指す言葉です。「蟄」(ちつ)はこもるという意味を持っています。よって 「くまあなにこもる」という読み方の通り「熊蟄穴」は、「熊」が「穴」に「蟄」る季節を指していると言えます。

■「熊蟄穴」の次は、「鱖魚群」?

「熊蟄穴」は12月の上旬を表す「大雪」に属する、第六十二候に当たります。その後、12月16日~20日は、七十二候の63番目「鱖魚群」です。この漢字は何と読むかわかりますか?

正解は…… 「さけのうおむらがる」です。
鱖(=鮭)が群がって河川をのぼり、産卵を終える季節を指してこう呼びます。川で生まれた鮭は、海で大きく育ち、産卵のために故郷の川へと帰っていきます。古来、人々はこの「鮭の遡上」を神秘的なものとしてとらえてきました。

    ***

いかがでしたか? 今回の「熊蟄穴」のご紹介は皆さまの漢字知識を広げるのに少しはお役に立てたでしょうか? 外出自粛が求められる今年の「冬ごもり」は、まるで熊の冬眠のように、安全に暮らせる春を待つ期間になりそうですね。

来週もお楽しみに。

文/豊田莉子(京都メディアライン)
アニメーション/貝阿彌俊彦(京都メディアライン)
HP:http://kyotomedialine.com
Facebook:https://www.facebook.com/kyotomedialine/

 

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