写真・文/矢崎海里
島根の宍道湖、長野の諏訪湖、山梨の山中湖など、全国各地の湖で、冬の風物詩としてわかさぎ釣りが行われています。
10cm程度の小ぶりな姿と、ふっくらとした身が特徴。
骨も柔らかく、熱を加えることで臭みも消え、内臓などの苦みも感じにくい、食べやすい魚として人気です。
頭から丸ごと食べられる魚のため、不足しがちなカルシウムを豊富に補えます。
今回は、そんなわかさぎを使った減塩レシピを2品ご紹介します。
わかさぎのカレーマヨ揚げ
【材料】(1人分)
わかさぎ 10尾
★マヨネーズ 大さじ1
★カレー粉 小さじ1
小麦粉 大さじ1/2
揚げ油 適量
【作り方】
1.わかさぎは水気を拭き取り、★の調味料を揉み込み10分置く。
2.小麦粉をまぶし、170度の油で揚げたら完成。
わかさぎは揚げて調理するのが一番おいしいと言われています。
小ぶりなので、すぐに火が通ります。
今回のカレー揚げ以外にも、青のりやゆかりなど、さまざまな味付けのアレンジを楽しんでみて下さいね。
冒頭でもご紹介したとおり、わかさぎはカルシウムが豊富に摂れる食材です。
わかさぎ100g(約中4尾)に含まれるカルシウムは450mg。
牛乳100mlに含まれるカルシウム110mgと比較すると、その多さに驚くかと思います。
成人のカルシウム推奨量は、650mg~800mgのため、わかさぎ100gでその半分以上を摂取することができます。
日本人は全体的にカルシウム不足と言われており、成人男女の摂取カルシウム量は100mg~350mg程度不足しているというデータもあるため、意識して食事で摂りたい栄養素です。
食塩相当量:0.9g
わかさぎと小じゃがのアヒージョ
【材料】(1人分)
わかさぎ 6~7尾
じゃがいも 小1個
にんにく 1/2個
赤唐辛子 1/2本
ハーブソルト 小さじ1
オリーブオイル 50ml
お好みのハーブ(あれば) 適量
【作り方】
1.じゃがいもは食べやすい大きさの乱切りに、にんにくは薄切りにする。赤唐辛子は種を取り、輪切りにする。
2.鍋にオリーブオイル、にんにく、赤唐辛子を入れ、弱火で加熱する。
3.にんにくの香りが立ったら、わかさぎ、じゃがいもを入れる。ハーブソルト、ハーブを加え、弱火でじゃがいもが柔らかくなるまで加熱する。
4.うつわに盛ったら完成。お好みでパンを添えたり、パスタのソースとしても活用できます。
にんにくやハーブ、オリーブオイルの香りが楽しい、アヒージョのレシピです。
アヒージョとはにんにくとオリーブオイルで煮込む、スペインの代表的な料理。
具材に決まりはないので、他の野菜やきのこなどと合わせてもいいですね。
わかさぎはカルシウム以外に、ビタミンDも豊富に含む魚です。
ビタミンDは油との相性がよく、また、カルシウムの吸収を助ける栄養素としてはたらきます。
カルシウムの吸収率は、年齢とともに低下します。
しかし、カルシウム不足により骨粗鬆症や骨折のリスクは高まるため、健康寿命を伸ばすためにも、効率よく補いたいですね。
食塩相当量:1.0g
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この時期にしかなかなか見かけないわかさぎ。
冬の風物詩をおいしく味わいながら、不足しがちなカルシウムをしっかり補いましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。