写真・文/矢崎海里
柑橘類の酸味や香り、ほのかな苦みは減塩の手助けをしてくれます。
今回は、8月~10月が旬の「すだち」に注目してみました。
秋の味覚、松茸やさんまに添えられるイメージが強いすだちは、もう少し冷え込むと鍋のお供にも活躍します。
そんなすだちを使って、手作りのポン酢を作ってみませんか?
ちょっとの手間で絶品&市販品より減塩できるポン酢は、水炊きや蒸し野菜との相性も抜群で、モリモリ野菜を食べられます。
今日は手作りすだちポン酢の作り方と、シンプルなすだちうどんのレシピをご紹介します。
手作りすだちポン酢のレシピ
【材料】(作りやすい分量)
すだち 3個
酒 50ml
みりん 50ml
めんつゆ(3倍濃縮) 大さじ2
酢 大さじ1
昆布 10cm
かつおぶし ひとつかみ
【作り方】
1.鍋に酒、みりんを入れ、中火でアルコールを飛ばす。
2.火を止め、めんつゆ、昆布、かつおぶしを入れ、あら熱が取れるまでおいておく。
3.すだちは半分に切り、果汁を搾る。
4.あら熱が取れた2をこし、すだち果汁、酢を混ぜる。
5.熱湯消毒した清潔な瓶に入れ、冷蔵庫で保存する。
食塩相当量:大さじ1杯 0.5g
1週間程度で味がなじんできます。
清潔な容器に保存すれば、冷蔵庫で半年ほど日持ちします。
すだち果汁や酢は、酸味や香りが飛ばないよう、あら熱が取れてから混ぜるようにしましょう。
上記のレシピで100mlほどのすだちポン酢ができます。
すだちが香り、酸味がまろやかなポン酢は、シンプルに焼いた茄子にかけるだけでも立派なおかずに。
おひたしや冷や奴、これからの季節鍋のお供にも最適です。
すだちうどん
【材料】(1人分)
うどん ひと玉
白だし 大さじ1
熱湯 180cc
すだち 1個
【作り方】
1.すだちは薄切りにする。
2.熱湯でうどんを茹でる。
3.うつわに分量の白だし、熱湯を注ぎつゆを作る。
4.湯切りしたうどんを3に入れ、すだちを浮かべたら完成。
シンプルなかけうどんに、すだちを浮かべただけのレシピですが、酸味と爽やかな香りで薄めのだしでもおいしく食べることができ、減塩効果があります。
普段自炊をしない人も、インスタント麺のスープを少なめにして、すだちを浮かべることで、市販品でも減塩できます。
うどんの他に、そうめん、塩ラーメンとの相性も抜群です。
食塩相当量:1.6g
* * *
爽やかなすだちは、定番料理のアレンジとしてもぴったり。
減塩のアクセントにもなります。
普段市販品を食卓で活用している方も、脇役で旬を感じてみてはいかがでしょうか。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。