写真・文/矢崎海里
春の訪れを感じる山菜、ふきのとう。
天然物は2月の下旬から出回り初め、4月頃まで店頭で見かける季節ものです。
ふきのとうはほのかな苦みが特徴で、天ぷらやおひたしとしてよく食べられています。
今回は苦みを生かしたふき味噌の作り方と、ふき味噌を使った減塩レシピをご紹介します。
ふき味噌の作り方
【材料】(作りやすい分量)
ふきのとう 5~6個(80g)
味噌 大さじ1と1/2
みりん 大さじ1
サラダ油 大さじ1/2
砂糖 お好みで
【作り方】
1.ふきのとうはよく洗い、周りの汚れた葉と根元を落とす。
2.食べやすい大きさに裂き、30分水にさらしあく抜きをする。
※苦みを和らげたい場合は、沸騰したお湯で3~4分茹でて下さい。
3.味噌とみりんを合わせておく。
4.2のふきのとうの水をよく切り、粗いみじん切りにする。
※切ったらすぐに炒めないと変色し、えぐみが出てしまうので注意して下さい。
5.フライパンに油を熱し、ふきのとうを手早く炒める。
6.ある程度水気が飛んだら、3で合わせた調味料を加え、程よい固さまで練る。
※味見をして、お好みで砂糖を足して下さい。
7.あら熱が取れたら、清潔な容器に入れて冷蔵庫で保存して下さい。冷蔵で1週間ほどが目安です。
市販で売られているふき味噌よりふきのとうを粗く刻み、苦みを生かしたレシピになっています。
苦みが苦手な方はよくあく抜きをし、味見をしながら砂糖を加えて下さい。
通常の作り方より味噌の量を減らしているので、作ったらなるべく早く食べきりましょう。
ご飯に乗せたり、温野菜やステーキにつけて食べるだけでも美味しいふき味噌ですが、今回は旬のさわらを使ったふき味噌焼きをご紹介します。
さわらのふき味噌焼き
【材料】(1人分)
さわら 1切れ
酒 大さじ2
ふき味噌 20g
【作り方】
1.さわらは10分ほど酒に漬けておく。
2.さわらをグリルで焼き、火を通す。
3.一度取り出し、ふき味噌をのせる。
4.味噌にほんのり焦げ目が付くまで、再度焼き完成
さわらは「鰆」という漢字の通り、関西では春が旬の魚です。脂がのっていて上品な白身は、味噌焼きや粕漬け焼きが合います。
最後にふき味噌を焼くことで香ばしさもプラスされ、春を感じる一品です。
食塩相当量:0.8g(さわらの西京焼きと比較し、約60%減塩)
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ふきのとうの風味や苦みも、減塩に大切なポイントとなります。季節を感じながら、おいしく健康を目指しましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。