写真・文/矢崎海里
9月~10月に旬を迎える「落花生」は隠れた秋の味覚です。
ミックスナッツや柿の種など、おつまみに欠かせないピーナッツもいいですが、生の落花生は格別の味わい。
シンプルに茹でた落花生は、香りも強く、甘くホクホクした食感を楽しむことができます。
今回は、生落花生の基本の茹で方と、茹で落花生を使った「落花生衣の米粉から揚げ」「鮭と落花生のコチュジャン炒め」をご紹介します。
落花生の茹で方
【材料】(作りやすい分量)
落花生 300g
お湯 1.2L
塩 大さじ2
※料理に活用する場合、塩を入れずに茹でても問題ありません
【作り方】
1.落花生は泥が付いているため、水を替えながらよく洗う。
2.鍋に湯を沸かし、塩を入れ落花生を殻付きのまま入れる。落としぶたをし、中火で30分茹でる。
3.茹で具合を確認し、ざるにあける。
4.水にさらさず、あら熱を取る。触れられる温度になったら殻をむく。
茹でたてを食べるのが一番のおすすめです。
食べきれなかった場合、冷蔵庫に入れ数日中に食べきるようにしましょう。
また、生の落花生は品質が低下しやすいので、買ってきたらすぐに茹でて下さい。
ここからは、上記の方法で茹でた落花生を使ったレシピをご紹介します。
落花生衣の米粉から揚げ
【材料】(1人前)
鶏もも肉 100g
めんつゆ(3倍濃縮) 小さじ2
生姜すりおろし 小さじ1
茹で落花生 20g
米粉 大さじ2
揚げ油 適量
【作り方】
1.鶏肉はめんつゆ、生姜すりおろしと一緒に揉み込み、30分漬けておく。
2.茹でた落花生は粗く刻み、フライパンでから煎りする。
3.米粉は水(分量外)で溶き、2の落花生を加える。
4.1の鶏肉に衣をまとわせ、180℃に熱した油で揚げる。
5.鶏肉に火が通ったら、油を切り、うつわに盛り完成。
落花生をから煎りすることで水分を飛ばし、より落花生の風味を感じることができます。
噛んだときにナッツの香ばしさが広がります。
米粉は小麦粉に比べ油の吸収率が低く、カリッとした食感を楽しめることが特徴です。
また、サラッとしていてダマにならないため、調理がしやすいことも利点。
スーパーでも安価で販売しており、さまざまな料理に活用できる、便利な食材です。
食塩相当量:1.0g
鮭と落花生のコチュジャン炒め
【材料】(1人前)
鮭 1切れ
小麦粉 大さじ1
ゆで落花生 30g
アスパラガス 4本
パプリカ 1/2個
サラダ油 大さじ1
★コチュジャン 小さじ1
★醤油 小さじ1/2
★酢 小さじ1
★みりん 小さじ1
ごま油 少々
【作り方】
1.アスパラガスは軸の固い部分を折り、ピーラーではかまをざっと取り、3~4cmの長さに切る。
2.耐熱容器に入れ、600Wの電子レンジで1分加熱する。
3.パプリカは5mm程度の千切りにする。
4.★の調味料を混ぜておく。
5.鮭は一口大に切り、小麦粉をまぶす。フライパンに油を熱し、鮭を中火で両面焼いていく。
6.鮭に火が通ったら一度取り出し、落花生、アスパラガス、パプリカを入れやや強火で炒める。
7.数分炒めたら鮭を加え弱火にし、4の調味料を絡める。
8.仕上げにごま油をまわしかけ、うつわに盛り完成。
乾燥ピーナッツを使った炒め物もありますが、生落花生を使うことでホクホクな味わいを楽しむことができます。
鮭は小麦粉をはたいて焼くことで、たれが絡みやすくなります。
落花生にはあぶらと相性のよいビタミンEが豊富に含まれています。
このレシピ1食分で、一日の目安量のうち、約1/3のビタミンEを摂取することができます。
細胞の老化防止や、血行をよくするはたらきのあるビタミンEは、アスパラガスやパプリカに含まれているビタミンCと一緒に取ることで、抗酸化作用がアップします。
そのほか、落花生はビタミンB群も補うことができます。
食塩相当量:1.0g
* * *
生の落花生は出回る時期がわずかのため、なかなか手に入りにくい食材となっています。
しかし、最近ではスーパーなどでも取り扱う店舗が増えているため、見かけたらぜひ手に取ってみて下さいね。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。