もうすっかり年の瀬で、忘年会シーズンも一段落の今日このごろ、皆様いかがお過ごしでしょうか?

前回から趣向を変えて、日々の生活習慣の見直しだけではなく、実際になにかの症状でお困りの場合に漢方クリニックで治療してもらいたい場合、どうすればよいのか、どのような治療をしてもらえるのかといったよくある疑問について、実際に漢方クリニックに行くことをイメージしながらお答えしてきました。

今回は実際に漢方クリニックに予約を入れて行った際のお話です。今回はより本格的な治療を受けてみようと自由診療のクリニックに予約を入れて行きました。当日、実際にクリニックに行ってみると、そこはあたかも老舗の旅館のような佇まい。受付を済ますと、初診のため問診票が渡され、既往歴や現在の症状などを書き込みます。ここまでは通常のクリニックとなんら変わりません。漢方クリニックにおける診断は他のクリニックと何が違うのでしょうか? 慶應義塾大学教授の渡辺賢治先生にお聞きしました。

「漢方医学の診断は、患者の証と呼ばれる漢方のタイプを判断し、その証に合った適切な治療法を選択することに焦点があてられます。

これまでの養生法を考える時と同じなのですね。では、漢方の証を判断するにはどうすればよいのでしょうか?

「望診(ぼうしん)、聞診(ぶんしん)、問診(もんしん)、切診(せっしん)と呼ばれる四つの診断を行います。
相手の服装や身体の状態を目で診る『望診』、声のトーンや話し方、体臭や息のにおいを耳と鼻で診る『聞診』、患者の病歴や自覚症状を質問で診る『問診』、脈やお腹を触って診る『切診』の4つを行うことで、患者の体の状態を知ることができます。

 

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