
寒くなると肩や首がこわばって痛みを感じることはありませんか。
長時間のデスクワークやスマートフォンの操作、冷えなどによって血流が滞ると、肩の筋肉が硬くなりやすくなります。
マッサージをしてもすぐに戻ってしまう、慢性的なコリがつらいと感じている方に注目されているのが漢方薬の葛根湯です。
今回は、肩こりの原因と葛根湯の特徴、そして日常で取り入れたいセルフケアについてあんしん漢方の薬剤師の碇純子さんに伺います。
なぜ肩こりが起こるのか

肩こりの主な原因は血行不良と筋肉の緊張です。パソコンやスマートフォンの使用で同じ姿勢を続けたり、冷えやストレスが重なったりすると、筋肉に疲労物質が溜まりやすくなります。
また、女性の場合はホルモンバランスの変化も影響します。
生理周期や更年期のタイミングで血の巡りが滞ると、肩や首まわりの筋肉が硬くなり、コリや頭痛を引き起こすことがあるのです。
葛根湯はどんな方におすすめか

葛根湯は、体を内側から温めて血行を促し、筋肉のこわばりをやわらげる代表的な漢方薬です。風邪のひき始めの薬として知られていますが、肩こりにも用いられます。
特に次のようなタイプに向いています。
・肩や首が張って、動かすと痛い
・比較的体力がある
体を温める麻黄(まおう)や桂皮(けいひ)、筋肉の痙攣や痛みを緩和する甘草(かんぞう)や芍薬(しゃくやく)などが配合されており、滞った血流をスムーズにしてコリや痛みを和らげます。
葛根湯とあわせて行いたいセルフケア

漢方は日常のなかでできるセルフケアと組み合わせることで、より効果を発揮します。
肩こりを根本から改善するためには、冷えを防ぎ、筋肉をゆるめる生活習慣を心がけましょう。
温める習慣をつくる
首や肩を冷やさないようにマフラーや湯たんぽで温めましょう。入浴はシャワーで済ませず、肩までしっかり浸かるのがおすすめです。
ストレッチや深呼吸を取り入れる
デスクワークの合間に軽く肩を回したり、深く息を吸って吐いたりするだけでも血流がよくなります。
体を冷やす飲食物を控える
冷たい飲み物や生ものは控えめにし、温かいスープや根菜類を意識して摂りましょう。
睡眠のリズムを整える
睡眠不足は自律神経を乱し、筋肉の緊張を強めます。夜更かしを避け、寝る前にぬるめのお風呂でリラックスするといいでしょう。
副作用はあるのか。安心して服用するには

葛根湯は比較的安全性の高い処方ですが、麻黄が含まれているため、胃の弱い方、血圧の高い方、虚弱体質の方には合わない場合もあります。
体質や症状によっては、同じ肩こりでも当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)や疎経活血湯(そけいかっけつとう)など、他の処方がより適していることもあります。
自己判断せず、専門家に相談してご自身に合う処方を選びましょう。
内側から整えて、軽やかな肩へ

葛根湯は、冷えや緊張でこわばった体を温め、滞りをやわらげてくれる心強い味方です。
セルフケアと併せて取り入れることで、慢性的な肩こりや疲れも少しずつ軽くなっていくはずです。体の内側から巡りを整えて、軽やかな毎日を目指しましょう。
<この記事の監修者>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=221432a9sera0282&utm_source=sarai&utm_medium=referral&utm_campaign=251122











