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ドラッグストアで陳列されていて、よく目にする漢方薬。
「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。
今回のテーマは、「桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)」です。
あんしん漢方(オンラインAI漢方)所属のヨガインストラクター、高橋かなこさんに教えてもらいました。
桂枝加竜骨牡蛎湯はどんな方におすすめ?
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漢方薬が目指すのは苦痛を和らげるための対症療法ではなく、根本的な解決です。
体質の改善に働きかけることのできる漢方薬は、「同じ症状を繰り返したくない」という思いに応えてくれます。
そのなかでも、桂枝加竜骨牡蛎湯はどんな方におすすめなのでしょうか?
具体的に見ていきましょう。
ストレスを感じやすい方
些細なことでイライラしたり不安になったりするときは、それに伴いストレスがたまりやすくなります。
桂枝加竜骨牡蛎湯は、「桂枝湯(けいしとう)」に、「竜骨(りゅうこつ)」と「牡蛎(ぼれい)」が加わった漢方薬です。
イライラなどの神経の高ぶりを鎮めて不安を取り除いてくれるので、ストレスの緩和にも効果が期待できます。
疲れやすいと感じる方
体力があまりなく体が疲れやすい、もしくは疲れがなかなか取れないという方におすすめです。
「桂枝」は血行を促進し、全身の冷えや凝りを解消する働きが期待できます。
さらに、疲れやすさの原因となる自律神経の乱れを調整し、気の巡りをよくすることで、心身のバランスを整えて慢性的な疲労感や体のだるさを解消してくれるでしょう。
不眠にお悩みの方
不眠の症状は、体の疲れやストレスが原因になっていることもあります。
そのため「眠りが浅い」「なかなか寝付けない」「悪夢を見ることが多い」といった方にもおすすめです。子どもの夜泣きを解決するために使用されることもあります。
桂枝加竜骨牡蛎湯と併せて行いたいストレッチ
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ストレスや不眠などの症状におすすめの桂枝加竜骨牡蛎湯ですが、ぜひ、ストレッチも併せて日常に取り入れてみてください。
ストレッチは体だけでなく、自律神経を整えて心の健康を保つ効果も期待できます。
ストレッチを行う際のポイントは「腹式呼吸すること」です。
吸った息でおなかを膨らませ、吐く息でおなかをへこませます。
これにより、副交感神経を優位に働かせて体をリラックスモードにすると、イライラやストレスを緩和しやすくなります。
今回ご紹介するストレッチは、ぜひ、お風呂上がりや就寝前のタイミングで行ってみてくださいね。
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(1)四つん這いになる。肩の下に手首、脚の付け根の下にひざを置く。
(2)息を吸いながらゆっくり背中を反らす。
(3)息を吐きながら背中を丸める。
(4)(2)(3)を数回繰り返す。
背中を丸める際は、目線はおへそに向けて、両手でしっかり床を押します。全体を通して、肩に力が入らないように注意しましょう。
桂枝加竜骨牡蛎湯に副作用はある? 安心して服用するには
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漢方薬は自然由来の生薬からできているので、一般的には西洋薬より副作用が少ないといわれています。
しかし、場合によっては下記のような副作用があらわれる可能性があります。
・尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる
・体がだるくて手足に力が入らない、手足がひきつる、手足がしびれる
上記のような症状がみられる場合は、すみやかに服用を中断して医療機関を受診してください。
このような副作用が生じないようにするためにも、ご自身の体に合った漢方薬を選ぶことが重要です。
しかし、初めて漢方薬を購入する場合は、何を選べばいいのか悩みますよね。
そんなときは、スマホで気軽に専門家に相談できる「あんしん漢方」のようなオンラインサービスを利用してみるのもおすすめです。
漢方のプロが体質に合った漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれます。
桂枝加竜骨牡蛎湯でストレスケアを
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ストレス社会で生きながら健康を保つには、ご自身できちんとケアを行うことが大切です。
漢方薬は医療機関でも処方されることがあり、薬の観点から効果も認められています。
心身の疲れがなかなか取れないという方は、桂枝加竜骨牡蛎湯を服用してみるのもいいのではないでしょうか。
なお、初めて服用する場合は、専門の医師や薬剤師に相談してくださいね。
ご自身の体に合った漢方薬を知って、無理のない範囲でストレッチなどと組み合わせながら普段頑張ってくれている体をケアしていきましょう。
<この記事の監修者>
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高橋かなこ
2021年よりRYT200(全米ヨガアライアンス認定)修了インストラクターとしてオンラインを中心に幅広い年齢層へのヨガレッスンを担当。企業での事務経験から、デスクワークで疲れた部位や崩れた姿勢のためのレッスン組み立てを得意とする。
自身のダイエット成功経験から、美しい体を作るためには食の大切さや思考も大切だと痛感。同じように悩む人に向けて精力的にメディアでの情報発信を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
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碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=221432a9sera0238&utm_source=sarai&utm_medium=referral&utm_campaign=240118
イラスト:にゃたり
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