写真・文/矢崎海里
年間通して流通している定番野菜、人参ですが、これから旬を迎えます。
鮮やかなオレンジは、β-カロテンを多く含んでいます。
β-カロテンは脂溶性ビタミンで、あぶらと合わせて食べることで吸収率がアップします。
今回は旬の栄養価の高い人参とあぶらを組み合わせた、人参がたっぷり食べられるレシピをご紹介します。
人参とクリームチーズの塩昆布和え
【材料】(1人分)
人参 1/2本
クリームチーズ 10g
塩昆布 2g
オリーブオイル 小さじ1/2
【作り方】
1.人参はピーラーで食べやすい長さに薄く剥く。クリームチーズは小さくちぎる。
2.ボウルにすべての食材を入れて和える。
包丁やまな板不要、加熱調理も不要で簡単に作れるレシピです。
クリームチーズと塩昆布の塩気で味付けしています。
オリーブオイルの風味と、塩昆布の和風の味わいがよく合います。
人参のβ-カロテン量はトップクラス。
特に皮に多く含まれているので、皮をむきすぎないことがポイントです。
無農薬の人参を選び、よく洗って皮ごと食べるのもおすすめです。
β-カロテンには強い抗酸化作用があり、体内でビタミンAに変換されます。
あぶらと一緒に摂ることで、吸収率がアップします。
今回はオリーブオイルで和えましたが、炒め物や揚げ物、マヨネーズ和えなどでも効率的に補うことができますよ。
食塩相当量:0.4g
人参しりしり
【材料】(1人分)
人参 1/2本
溶き卵 1/2個
めんつゆ(3倍濃縮) 小さじ1
白いりごま 適量
ごま油 小さじ1
青ねぎ(小口切り) 適量
【作り方】
1.人参は千切りにする。
2.フライパンにごま油を熱し、1の人参を炒める。
3.人参がしんなりしたら、端に寄せて溶き卵を加え炒める。
4.めんつゆ、白いりごまを加えて火を止める。青ねぎを散らして完成。
人参しりしりは、沖縄県の郷土料理です。
大きな穴の開いたおろし金ですりおろす様子を、沖縄の方言で「しりしり」と言うため、この料理名がつきました。
シンプルな料理ですが、人参のオレンジと卵の黄色の鮮やかな見た目と、人参の甘さと卵のまろやかさが楽しめる料理です。
温かいままでも冷たくしてもおいしく食べられます。
お弁当の彩りにもおすすめですよ。
今回はごま油と合わせ、β-カロテンの吸収率をアップしています。
人参にはβ-カロテン以外にもビタミンCや食物繊維、カリウムなどの栄養素も含まれています。
日々の食卓にはもちろん、スムージーやキャロットケーキなど、飲み物やスイーツに加工して取り入れるのもおすすめです。
食塩相当量:0.7g
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人参は葉にも栄養がたっぷり含まれています。
葉付きの人参を見つけたら、ぜひ購入してみてください。
葉はお浸しや、油炒めなどがおすすめです。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。