ドラッグストアで陳列されていて、よく目にする漢方薬。「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。
今回のテーマは、「白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)の薬剤師、碇純子さんに教えてもらいました。
白虎加人参湯はどんな方におすすめ?
白虎加人参湯が向いている方の体質や悩みを3つご紹介します。
1.口の渇き
体がほてり、口の渇きに悩んでいる方に向いている漢方薬です。
糖尿病により口の渇きや多尿などの症状がある場合にも用いられます。
体の熱を抑え、体に潤いを与える滋潤作用によって口の渇きなどの症状を和らげます。
2.湿疹や皮膚のかゆみ
湿疹や皮膚のかゆみに悩んでいる方にも向いています。
体に熱がこもり生じた湿疹や皮膚の炎症を鎮め、症状を緩和します。
3.体力が中等度以上の方
白虎加人参湯は、生活に支障がない中等度以上の体力がある方に向いている漢方薬です。
病気への免疫力や体力の状態などを目安にしており、中等度以上が対象の漢方薬は、幅広い方に向いています。
普段の生活のなかで体力に自信のない方は、副作用や不調があらわれやすくなる可能性があるため、服用は控えた方がいいでしょう。
白虎加人参湯とは?
白虎加人参湯とはどのような漢方薬か、効能・効果、基本の飲み方について解説します。
1.効能・効果
白虎加人参湯は、体の熱や炎症を抑える働きのある「石膏(せっこう)」「知母(ちも)」「粳米(こうべい)」に、症状を緩和する働きのある「甘草(かんぞう)」、体に栄養と潤いを与える「人参(にんじん)」の5種類の生薬が合わさった漢方薬です。
白虎加人参湯は、通常の生活を送るうえで問題ない体力がある方の、以下のような症状に効果があります。
・口の渇き
・ほてり
・湿疹や皮膚のかゆみ
上記のような症状をともなう糖尿病にも用いられます。また、日射病や熱中症による脱水症状にも使うことができます。ただし、体力に自信のない方や胃腸の弱い方、妊娠中および授乳中の方、高齢者、子どもは白虎加人参湯が合わない可能性があるため、服用前に医師や薬剤師等に相談することをおすすめします。
2.基本の飲み方
白虎加人参湯は、1日量である1包を2〜3回に分割し、食前(食事の約30分前)または食間(食事から約2時間後の空腹時)に水やぬるま湯で飲んでください。
飲み忘れた場合は、気が付いた時点で服用しましょう。次の服用時間が近い場合には、1回分飛ばして問題ありません。
用法用量を守って服用してください。
白虎加人参湯に副作用はある? 安心して服用するには
漢方薬は自然にある植物や鉱物などの「生薬」を組み合わせて作られているため、一般的に西洋薬よりも副作用が少ないといわれています。しかし、絶対に副作用が起こらないわけではありません。
白虎加人参湯を服用した際、副作用として以下のような症状が起きる可能性があります。
・胃の不快感や胃もたれ
・食欲不振
・吐き気
・下痢
・発疹
まれに、偽アルドステロン症や低カリウム症などの重篤な副作用が起こることもあります。偽アルドステロン症の初期症状には、倦怠感や手足のしびれ、むくみ、筋肉のぴくつきなどがあります。
1か月程度服用しても症状の改善がみられない場合は、服用を中止し医師や薬剤師、登録販売者に相談してください。
漢方薬を選ぶ際にはご自身の体質に合ったものを選ぶことが大切です。体質に合っていない場合は、副作用が起こることもあるため、購入時には漢方に精通した医師や薬剤師等に相談し、ご自身に適した漢方薬を選んでもらいましょう。
忙しい方や気軽に漢方薬を使ってみたいという方には、スマホで気軽に相談できる「あんしん漢方」のような新しいサービスも登場しています。
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口の渇きや体のほてりに「白虎加人参湯」
白虎加人参湯は、体に熱がこもり、口の渇きや皮膚のかゆみなどの症状がある方に適している漢方薬です。体の熱を抑え、潤いを与えることで症状を緩和し、不調の改善が期待できます。
<この記事を書いた人>
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