ドラッグストアで陳列されていて、よく目にする漢方薬。「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。第112回のテーマは、「耳鳴りが気になるなと思ったら『七物降下湯(しちもつこうかとう)』」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)の薬剤師、碇 純子さんに教えてもらいました。
七物降下湯はどんな方におすすめ?
まずは、七物降下湯がどんな方に向いているのか、具体的にご紹介します。
1.耳鳴りが気になる方
七物降下湯は、血液の巡りをよくして必要な栄養を補い、高血圧を伴う耳鳴りに対処できます。加齢とともに血圧が高くなり、疲労感が目立ち、顔色が優れない方に適しています。
2.肩こりで悩んでいる方
七物降下湯は、高血圧に伴う肩こりの緩和も期待できます。漢方医学では、生命エネルギーの「気(き)」や栄養を意味する「血(けつ)」の巡りが悪くなることで肩こりになると考えられていて、七物降下湯は気や血を補い、肩こりを和らげます。
3.頭痛や頭重感がある方
七物降下湯は、高血圧に伴って頭に痛みを感じたり、頭が重く、頭や体を動かしたときにフラフラして立っていられなかったりする方の症状の緩和にもおすすめです。「釣藤散(ちょうとうさん)」を併用する場合もあります。
七物降下湯とは?
七物降下湯の効能・効果や飲み方を、具体的にご紹介します。
1.効能・効果
七物降下湯は、血流をよくする「当帰(とうき)」や「川芎(せんきゅう)」、脳血管を広げる「釣藤鈎(ちょうとうこう)」など、計7種類の生薬で構成されている漢方薬です。体力が虚弱なタイプに向いていて、高血圧を伴う症状に用いられます。
2.基本の飲み方
七物降下湯は、食前(食事の約30分前)、または食間(食事から約2時間後の空腹時)に水やぬるま湯で服用してください。
漢方薬は用法用量を守り、飲み忘れた場合でも2回分以上をまとめて服用することは避けましょう。飲み忘れに気付いた時点で1回分を飲み、次の服用までは1日3回の場合は4時間以上、1日2回の場合は6時間以上、服用する間隔をあけてください。
七物降下湯に副作用はある? 安心して服用するには
漢方薬は、西洋薬よりも副作用のリスクが低いといわれていますが、副作用がまったく起こらないわけではありません。
七物降下湯にも食欲不振や胃の不快感、吐き気、下痢などの副作用が起こる場合があります。もし服用後に体調の異変を感じた場合は、なるべく早いうちに医療機関を受診してください。
漢方薬を選ぶ際にはご自身の体質に合ったものを選ぶことが大切です。体質に合っていない場合は、効果が出ないだけでなく、副作用が起こることもあるので、漢方に精通した医師や薬剤師などにご相談ください。
「もっと気軽に漢方薬を利用したい」という方には、スマホで気軽に利用できるあんしん漢方がおすすめです。ご自身の体質に合わせたオーダーメイド漢方薬が自宅に届きます。医師の診療や薬剤師のオンラインサポート付きで、不安や疑問も解決できます。
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七物降下湯は耳鳴りのほかに肩こりや頭痛にも
七物降下湯は、高血圧を伴う症状に適していて、耳鳴りだけでなく、肩こりや頭痛にも対処できます。血流をよくして、つらい症状の緩和を期待できます。
さて、次回は「便が固くて困ってしまったら『麻子仁丸(ましにんがん)』」です。ぜひご覧ください!
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