写真・文/矢崎海里
春に旬を迎えるあさりは、炒め物、汁物、佃煮、揚げ物などさまざまな楽しみ方ができます。
貝類の中でも旨味が強く、上手に活用すれば減塩中の方でも取り入れられる食材です。
栄養価も高いので、さまざまな食材と組み合わせて少ない塩分でおいしく楽しみましょう。
今回は旬のあさりを使った減塩レシピをご紹介します。
あさりのスタミナピリ辛スープ
【材料】(1人分)
あさり 60g
白菜 50g
人参 20g
にら 2本
水 150cc
★コチュジャン 小さじ1
★おろしにんにく 小さじ1/2
★砂糖 小さじ1/2
★鶏がらスープの素 小さじ1/4
ごま油 小さじ1
【作り方】
1.あさりは砂抜きをしておく。
2.白菜・人参は短冊切りに、にらは3cm幅に切る。
3.鍋に1と白菜、人参、水を加えて、ふたをしてあさりの口が開くまで5分ほど弱火で加熱する。
4.★の調味料を加えてコチュジャンを溶かす。
5.にら、ごま油を加えて火を止める。うつわに盛り付けて完成。
スタミナ食材、にら、にんにくを使ったスタミナスープです。
コチュジャンでピリ辛に仕上げていますが、さらに辛いのが好きな方は一味唐辛子やラー油をお好みで加えてみてください。
最初に水だけであさりが口が開くまで、旨味をしっかり出すのがポイントです。
豆腐を入れてスンドゥブ風や、溶き卵を加えて卵スープなどのアレンジもおすすめです。
あさりには不足しがちな鉄が含まれています。
あさり以外にも、しじみや赤貝など貝類にも多く含まれています。
鉄が多く含まれていることで有名な食材としてレバーがありますが、苦手な方も多いもの。
そんなレバーが苦手な方の鉄補給源として、貝類はおすすめです。
鉄は吸収されにくい栄養素ですが、ビタミンCと組み合わせて食べることで、吸収しやすい形に変化します。
今回はビタミンCを含む白菜と、旬のにらをスープの具材にしています。
食塩相当量:1.2g
あさりとキャベツの生姜酒蒸し
【材料】(1人分)
あさり 100g
キャベツ 1/8個
生姜 1かけ
酒 50cc
めんつゆ(3倍濃縮) 小さじ1
かいわれ大根 適量
【作り方】
1.あさりは砂抜きをしておく。
2.キャベツは一口大に切る。生姜は千切りにする。かいわれ大根は根を落として半分に切る。
3.鍋にキャベツ、生姜、1の順で入れ、酒を回しかける。ふたをして弱火であさりの口が開くまで5~10分蒸す。
4.火を止めて、めんつゆで味付けをする。
5.うつわに盛り付けて、かいわれ大根を添えて完成。
お酒のおつまみにも最適なあさりの酒蒸しに、キャベツを加えてボリュームアップ。
この季節は柔らかくて甘みの強い春キャベツで作るのがおすすめです。
香味野菜の生姜を効かせることで、調味料の使用を少なくして、あさりの旨味と生姜の風味を楽しむ味付けにしています。
あさりは貝類の中でも旨味が強いのが特徴です。
肝機能を高める成分、タウリンも多く含まれています。
タウリンは水に溶けやすいので、今回のような酒蒸しやスープなど、汁ごと一緒に食べる調理法がおすすめです。
食塩相当量:1.5g
* * *
あさりは砂抜き済みのものを購入すると、工程が省けてより簡単に調理できます。
旬の時期以外は水煮缶や冷凍品なども活用して、栄養をプラスしていきましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。