写真・文/矢崎海里
秋はもっとも抜け毛が多くなる季節と言われています。
髪が細くなったり、抜けたりする原因には加齢やストレスがありますが、夏場強い紫外線に当たることでも髪のうるおいがなくなったり、頭皮が乾燥したりと、この時期の髪のトラブルに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
髪の健康を取り戻すには、正しい方法で洗う、マッサージをする、頭皮を清潔に保つなどがありますが、今回は食事から頭皮と髪の健康を保つポイントをご紹介します。
髪や頭皮の健康維持に重要な栄養素
髪や頭皮の健康維持には、外側からのケアだけでなく、栄養バランスのいい食事をとり、内側からケアすることも大切です。
ここでは代表的な栄養素をご紹介します。
・たんぱく質
たんぱく質は髪の主成分です。
肉や魚、卵、豆類を取り入れて、毛髪の原料となる栄養素をしっかり補いましょう。
たんぱく質は皮膚の主成分でもあり、頭皮のカサつきも防ぎます。
・ビタミンB6
たんぱく質を意識して摂っても、体内で効率よく利用されないと髪に栄養が行き渡りません。
ビタミンB6はたんぱく質の代謝をサポートする栄養素で、たんぱく質と一緒に摂るのが効果的です。
肉や魚、野菜類に含まれていますが、動物性食品の方が体内で効率よくはたらきます。
・ビタミンE
髪トラブルの原因のひとつは頭皮の血行不良です。
ビタミンEは毛細血管を広げて、血流をよくするはたらきがあります。
植物油やナッツ、野菜などに含まれています。
・ビタミンC
ビタミンCには抗酸化作用があり、紫外線から身を守るはたらきがあります。
ほかにもストレスに対抗して、抜け毛を防ぐ効果もあります。
脂質や炭水化物の摂りすぎは皮脂の分泌量を増やし、毛根を詰まらせてしまいます。
栄養が髪に行き渡らず、髪にダメージを与える原因となるため注意しましょう。
ここからは上記栄養素を取り入れたおすすめメニューをご紹介します。
鶏ささみとじゃがいものオイスターソース炒め
【材料】(2人分)
鶏ささみ 4本
じゃがいも 小2個
ピーマン 2個
カシューナッツ(無塩・素焼きのもの) 30g
★オイスターソース 大さじ1
★醤油 大さじ1/2
★酒 大さじ1/2
★砂糖 小さじ1
サラダ油 大さじ1
【作り方】
1.じゃがいもは一口大に切り、耐熱容器に入れる。水大さじ1(分量外)を加えてふんわりラップをして、600Wの電子レンジで3分加熱する。
2.鶏ささみはすじを取り除いて食べやすい大きさに、ピーマンは1cm角に切る。
3.フライパンに油を熱し、1と鶏ささみを中火で焼く。
4.鶏ささみに火が通ったらカシューナッツとピーマンを加える。
5.★の調味料を加えて水分を飛ばしながら炒めて火を止める。うつわに盛りつけて完成。
ホクホクしたじゃがいもと、ナッツの食感が楽しいひと皿です。
鶏ささみを使用することで、鶏肉に含まれるたんぱく質、ビタミンEやビタミンB6を補いつつ、脂質を少なめにしています。
じゃがいもはビタミンB6やビタミンC、カシューナッツはビタミンEやビタミンB6、ピーマンはビタミンE、ビタミンB6、ビタミンCをまんべんなく含んでいます。
エネルギー:306kcal
たんぱく質:17.6g
ビタミンE:1.5mg
ビタミンB6:0.79mg
ビタミンC:63mg
食塩相当量:1.7g
* * *
髪トラブルの原因は、今回紹介した以外にも睡眠不足やストレス、過度の喫煙やパーマ、カラーなどがあります。
栄養バランスのよい食事で髪の健康も維持しましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。