とにかくカッとなり声を荒立ててしまう、イライラした後に落込む、急に顔が熱くなったり、汗が止まらなかったり、どうしてこんなに頭が痛いの? など、30~40代の「プレ更年期」や、40~50代の「更年期」の女性には、自分ではどうにもならない不調があらわれることがあります。

実は、その不調には漢方がよく効くことをご存知でしたか?  私の不調にも漢方が効くのか知りたい!  どうすれば根本解消できるの?  そんな女性たちの疑問を漢方の専門家が解説します。

第69回のテーマは、「息苦しさ」です。医師の木村眞樹子さんに教えてもらいました。

息が苦しくて仕事にも影響が…周囲に迷惑をかけて辛い

いちこさん 52歳女性 事務の方からご質問をいただきました。

「このところ、原因不明の息苦しさに悩んでいます。常に息がしにくい感じがして、動くと息切れもします。呼吸が浅く、特に息を吸うときに違和感があります。呼吸器系の疾患なのではないかと思い循環器内科を受診しましたが、異常はありませんでした。
仕事は、医療機関の受付業務なのでデスクワークが中心です。でも、運動量に関係なく苦しくなってしまい休んだり、早退させてもらうことも多く、周囲に迷惑をかけっぱなしで居づらい雰囲気になっています。この原因不明の息苦しさはどう対処すればいいのでしょうか? 」

ご質問ありがとうございます。急に息が切れ、呼吸の違和感があると怖いですよね。特に、原因が不明だと「何か重大な病気の前兆では」と心配になるのもわかります。

いちこさんがお悩みの息苦しさは、実は更年期の代表的な症状のひとつです。その原因と対処法についてご紹介します。

息苦しさの原因は更年期の自律神経の乱れ

息苦しさの原因は、更年期の女性ホルモン低下による自律神経の乱れです。50歳前後の約10年間を更年期といいますが、この時期はからだに様々な変化が起きます。

更年期になると、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が急激に少なくなります。そして、ホルモンバランスが激しく乱れ、からだと心に変調をきたします。

息切れや動悸も更年期によくある症状です。激しい運動を行ったわけでもないのに呼吸がしづらく、心拍数が上がることがあります。

エストロゲンには心臓の血管の保護作用があり、更年期になるとエストロゲンが慢性的に欠乏するので、影響が出るというわけです。

また、更年期の時期は人生において変化が起きやすいタイミングでもあります。パートナーの定年や、子どもの独立など、ストレスがたまりやすい要因がたくさんあります。そういった心の面の変化でも、更年期症状が悪化することがあります。

息苦しさの原因である自律神経の乱れを少しでも抑え、更年期症状を和らげることが大事です。次からは簡単にできるセルフケアをご紹介します。

更年期の息苦しさを和らげるセルフケア3つ

更年期の不調の治療法のひとつに、ホルモン補充療法があります。これは、不足しているエストロゲンを薬で補い、ホルモンバランスの乱れを和らげていく方法です。効果もありますが、同時に副作用などのリスクもありますので、通院して治療する必要があります。

ホルモン療法は怖いという方や、通院する時間がないという方には、以下のセルフケアや漢方の考え方によるアプローチがおすすめです。

3-1.ゆっくりと深呼吸を行う

新しい酸素を体の中にとり入れる深呼吸は、全身の細胞にしっかり酸素が行き渡るので、息苦しさを感じたときに行うといいでしょう。精神的にもリラックスできるので、ストレスを抱えがちな更年期の世代に最適です。

深呼吸のポイントは、胸式呼吸ではなく、深い腹式呼吸を行うことです。まず、息を吐く方から始めます。しっかり吐いてお腹をきちんとへこませたら、鼻から空気をとり入れます。吸うときはお腹を膨らませることを意識しましょう。吐くときは8秒くらい、吸うときは4秒くらいを目安に行ってください。

ゆっくりと深呼吸することで、気持ちの整理もつき、落ち着いて物事に対処することができます。

3-2.呼吸しやすくなるツボを押さえる

体にあるツボを押さえることで、呼吸がしやすくなります。ツボはあまり強く刺激しすぎず、ゆっくりと圧を加えていくことが肝心です。

・中府(ちゅうふ)
鎖骨の外側から指2本ほど下がった部分にあります。肺をいたわり呼吸が楽になるツボです。呼吸器疾患を和らげ、風邪や喘息のときなどにも用いられます。

・内関(ないかん)
手首の内側のシワから指3本分下がった部分にあります。息苦しさやストレスを解消し、乗り物酔いにも効くツボです。

・郄門(げきもん)腕の内側、
手首のシワとひじのシワのちょうど中間にあたる部分にあります。息切れや動悸、喉の痛みや咳が気になるときなどに用いられます。

3-3.息苦しさのお悩みには漢方も取り入れて


「様々なケアを試したが、息苦しさが改善しない」
「体質からしっかりと改善したい」
「西洋薬には抵抗感がある」

そういった深い悩みを抱えている方には、息切れや動悸の治療でも使われている漢方薬がおすすめです。

漢方薬とはそもそも、自然由来でナチュラルなものです。いくつもの植物、鉱物などの「生薬」を組み合わせ、長い年月をかけて発展してきました。一般的には西洋薬よりも副作用のリスクが低いといわれています。

漢方薬が目指しているのはその場しのぎの対症療法ではなく、根本的な解決です。体質から変えていくことで、からだと心の悩みが同時に改善されます。

「食事や運動療法を続けるのは苦手」という方も、漢方薬は毎日飲むだけなので、簡単に継続できます。

息苦しさに悩む女性におすすめの漢方薬

加味逍遙散(かみしょうようさん):更年期症状など女性の症状に用いる漢方薬です。からだの不調だけでなく、精神不安にも処方されます。

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):体力が比較的ある方向けの漢方薬です。更年期症状や動悸、精神不安などに用いられます。

漢方薬は、自分のからだに合ったものを選びましょう。体質に合わないと効果が出ないだけでなく、副作用が起こることもあります。漢方のプロである医師や薬剤師にご相談ください。

「お値段が気になる」という方には、医薬品の漢方薬がおすすめ。スマホですぐ相談できる「あんしん漢方」のようなサービスも注目を集めています。

AI(人工知能)を活用した「オンライン個別相談」サービスなどもあり、漢方のプロがあなたの体質に合う適切な漢方を選んでくれます。購入方法も簡単で、家にいながら気軽に漢方薬を注文できます。

息苦しさを改善してスッキリとした毎日を

息苦しさは、更年期の代表的な症状のひとつで、今回ご紹介したセルフケアや漢方薬を使って症状を和らげることができます。呼吸がしづらいと、肉体的にも精神的にもつらいものです。しっかりと症状を見極め、改善し、ストレスのない生活をとり戻しましょう。

<この記事を書いた人>

医師 木村 眞樹子
医学部を卒業後、循環器内科、内科、睡眠科として臨床に従事。妊娠、出産を経て、産業医としても活動するなかで、病気にならないからだをつくること、予防医学、未病に関心がうまれ、東洋医学の勉強を始める。臨床の場でも東洋医学を取り入れることで、治療の幅が広がることを感じ、西洋薬のメリットをいかしつつ漢方の処方も行う。また、医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、webメディアで発信も行なっている。
記事内に登場した「あんしん漢方」とは?
「お手頃価格で不調を改善したい」「副作用が心配」というお悩みをお持ちの方のために、医薬品の漢方を、スマホひとつでご自宅にお届けするサービスです。AI(人工知能)を活用し、漢方のプロが最適な漢方を選別。オンラインでいつでも「個別相談」可能。しかも「お手頃価格で」ご提供。相談は無料。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方)

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