新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、人との関わりが減っていませんか? 今までは当たり前だったご近所さんとの会話や、スーパーの店員さんとの会話も減ったという方が多いのではないでしょうか。

そんな“新しい生活様式”により、「認知症のリスクが高まるのではないか」と懸念する声が挙がっています。そこで、株式会社セルパワーは全国の医師を対象に、「認知症リスク」に関する調査を実施しました。人との交流機会が減ることは認知症の発症に繋がるのでしょうか? 認知症予防のためにすべきことは何なのでしょう? 詳しくご説明していきます。

■認知症の主な原因は「運動不足」 53%の医師が回答

まずは、認知症の原因について見ていきましょう。「認知症の主な原因は何だと思いますか? 」と質問したところ、「運動不足」と回答した方が53%と最も多く、次いで「食生活」「喫煙」「老化」「睡眠不足」「飲酒」「遺伝」と続きました。

認知症の主な原因として、運動不足や食生活だと考える医師が多いようです。また、喫煙は毛細血管を収縮させるため、認知症には良くない影響を及ぼす可能性もあります。

■【食事と睡眠】認知症を防ぐために大切なこと

ここからは、生活習慣に注目していきましょう。まずは、生活習慣を考える上で欠かせない、食事で注意すべきことを見ていきます。

「認知症予防のために食生活で注意すべきことを教えてください」と質問したところ、4割の人が「栄養バランスに注意する」と回答しました。次いで「糖分や塩分を過剰に摂取しない」「ビタミンCを摂取する」「間食を控える」「旬の食材を摂る」という意見が続きました。

続いて、睡眠に関して注意すべきことは何が挙げられるのでしょう。同様の質問をしたところ、「7時間ほど睡眠時間を確保する」と回答した方が4割近くと最も多くなりました。次いで「22時~2時の間に眠りにつく」「体に合う寝具を使う」「普段の睡眠から意識する」「昼寝をできるだけ控える」という声が挙げられました。

■【運動と生活】認知症を防ぐために大切なこととその対策は?

続いて、「運動・生活や思考」の面から認知症予防のための方法を見ていきたいと思います。

医師の方に「認知症予防のために効果的だと思う運動」を尋ねたところ、半数の人が「ウォーキング」と回答したため最も多く、次いで「ストレッチ」「ランニング」「筋肉トレーニング」「水泳」「球技」などが続きました。激しい運動ではなく、ウォーキングやストレッチといった適度な運動をしていくことが効果的だと考えている方が多いようです。

では、生活や思考面で効果的だと思うことは何が挙げられるのでしょうか? 最も多かったのは、「趣味を通じて知的な刺激を得る」という意見でした。次いで「読書で頭を使うようにする」「ストレスをためないようにする」「絵画や音楽を鑑賞する」と続きました。趣味や読書といった頭を定期的に使うことが認知症予防に効果的だと考えているようです。

■人との関わりと認知症リスクの関係がある? その理由は?

身近な人との会話やコミュニケーションも効果的といった意見もありましたが、交流を取ることで認知症の予防効果はあるのでしょうか? 質問したところ、9割以上の方が「効果があると思う」「どちらかと言えば効果があると思う」と回答しました。

人との交流は、認知症の予防に欠かすことができないのかもしれません。では、なぜ人との交流が認知症の予防効果があると考えているのでしょうか? 気になるその理由について聞いてみました。

人との交流が認知症予防に効果があると思う理由は?
・会話をすることは脳の様々な機能を使い、刺激になるからです(30代/男性/埼玉県)
・そもそも認知症は考える力の衰退からくる人間の身体的限界であるため、考える力の基礎になる会話は予防になる(30代/男性/愛知県)
・何も話さないと脳が退化する(30代/女性/東京都)
・対人関係から得る刺激は少なくとも予防の一つになると思う(40代/女性/神奈川県)

などの回答が寄せられました。生活習慣だけでなく、人との交流も意識していくことで、認知症予防に繋がっていくのですね。

■認知症とストレスは関係あり? 新しい生活様式でストレスを溜めない方法

ここからは、認知症とストレスの関係性を見ていきましょう。「認知症とストレスは関係があると思いますか? 」と質問したところ、9割近くの方が「はい」と回答しました。人との交流に続いて、ストレスも認知症と関わりがあると考えている医師が多いことがわかりました。そこで、コロナ禍によるストレス解消法について、詳しく聞いてみました。

コロナ禍によるストレスを解消するのに取り入れるべき生活習慣は?
・ストレッチや湯船に浸かるなどリラックスできることをする(20代/女性/沖縄県)
・家の中でも運動できる工夫をする。動かない時間を減らす(40代/男性/東京都)
・家族や知人との接点を持ち続ける(対面が難しい場合は電話でも)(50代/男性/茨城県)
・外出できなくても自宅でできる楽しみを見つけて日常生活に取り入れる(50代/女性/愛知県)

コロナ禍で外出が難しくても、自宅でできる“何か”はあるようです。どのストレス解消法もすぐにできるものばかりですので、一度試してみるのも良いかもしれませんね。

                         ***

今回の調査で、認知症の主な原因やそれぞれの対策方法が明らかになりました。まだまだ終息が見えない新型コロナウイルスですが、医師からのアドバイスの中からストレスをためない方法を見つけ、認知症予防に繋がる生活習慣を身に付けていきましょう。

【調査概要】
調査期間:2020年12月2日(水)〜2020年12月3日(木)
調査方法:インターネット調査
調査人数:1,091人
調査対象:全国の医師
モニター提供元:ゼネラルリサーチ

 

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