【ひと皿の歳時記~第127回】
沖縄・首里『しむじょう』のソーキそば
![沖縄しむじょう3;玄関_s](https://serai.jp/wp-content/uploads/2016/04/ed769e35a00b02acf616719403ca866c-605x454.jpg)
那覇市首里の高台にある『しむじょう』の正面入り口にある石垣壁。
沖縄そば店『しむじょう』は首里の小高い丘の中腹にあります。国の「登録有形文化財」に登録されている歴史的建造物で、赤瓦屋根の伝統的な古民家の風情から、同店が供する沖縄そばの味が容易に想像できます。
![沖縄しむじょう4;有形文化財_s](https://serai.jp/wp-content/uploads/2016/04/c91ddacc37cd897c81a52fbe9a706eab-300x225.jpg)
歴史ある店舗は国の登録有形文化財に登録されている。
![沖縄しむじょう5;店構え_s](https://serai.jp/wp-content/uploads/2016/04/311755c62bbb5d0e1abf8e97f1dbbcd1-605x454.jpg)
縁側のある古民家風の店構えに心が和む。
注文したのは名物の「ソーキそば」。骨付き豚肉「ソーキ」を添えたそばです。
骨付きの豚肉は甘く煮込んであります。麺は小麦粉をこねたもの。これに「かんすい」を加えると、ラーメンの麺になります。汁のダシは昆布とかつおを使い、澄んだ優しい味わいです。この出汁に豚肉「ソーキ」がよく合います。合いの手は、もずく。酸味が利いていて、ほどよいアクセントになっています。
![沖縄しむじょう1;ソーキそば_s](https://serai.jp/wp-content/uploads/2016/04/bfa23fdce760e54b52b3a5462a5ec03c-605x454.jpg)
『しむじょう』の滋味深い「ソーキそば」。
いまから30年ほど前、初めて沖縄を訪れたとき、お婆さんがひとりで「ソーキそば」を作るお店に案内されました。そのお店のソーキそばは透明感に溢れ、品のいい出汁で、忘れがたい味わいでした。とはいえ、ソーキそばは、どこの店も味は変わらないと思っていました。
これまで、沖縄へは数えるほどしか旅していませんが、その都度、必ずソーキそばを食べています。しかし、化学調味料の味をつよく感じるものが多く、30年前に食べたお婆さんの作る「ソーキそば」をしのぐ一杯に出会うことはありませんでした。
今回、『しむじょう』で味わったソーキそばは、あのお婆さんの作る味に匹敵する、滋味深いソーキそばでした。追加でいただいた「てびち」(豚足の煮込み)」も名品といっていいかもしれません。沖縄を訪れたら、ぜひ足を運んでほしいお店です。ゆいレールの「市立病院前」駅から歩いて10分ほどで着きます。
![沖縄しむじょう3;てびちー_s](https://serai.jp/wp-content/uploads/2016/04/bf27599a5aca5cb9aa257f0332d2cee0-300x225.jpg)
『しむじょう』の「てびち」。
【しむじょう】
住所/沖縄県那覇市首里末吉町2-124-1
TEL/098-884-1933
営業時間/営業時間:11:30~15:00
定休日:水曜日
![](https://serai.jp/wp-content/uploads/2016/04/bfa23fdce760e54b52b3a5462a5ec03c.jpg)