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【名門校の青春食堂 第7回】同志社高等学校×グリル宝の「コルドンブル」(京都府・国際会館)

文/鈴木隆祐

わざわざ食べ行く価値大の『グリル宝』名物コルドンブル

京都の市営地下鉄烏丸線の始発並びに終着駅が「国際会館」だ。駅を下りたら、いや上がったらビックリの自然豊かな環境を有し、世界遺産に指定された延暦寺の比叡山、日本屈指のパワースポットの貴船神社がある鞍馬山など、周囲の低山が間近に迫る。登山が趣味のぼくはうずうずしてくる。同志社岩倉キャンパスまではそこから5分の道程。

同志社も大学や女子中高がある今出川は京都の中心部で、カツ丼で有名な『松乃家』などの学生向けの値頃な食堂が揃っているが、この駅には今回の目的の『グリル宝』を除けば、高校生向けの店など『餃子の王将』くらいしかない。いくら高級住宅地を擁するといっても、要はザ・郊外。しかし、だからこそ、『グリル宝』はまさにお宝のような店だ。

同志社高校は戦後すぐから岩倉にあったが、中学も2010年にこちらに移転して統合。先行して06年には小学校が同じ敷地内に誕生している。双方の校門が向かい合う道に立つと、ちょうど休み時間を迎え、小学生らが校外に威勢よく飛び出してきた。かつてこの小学校の取材させてもらい、濃やかな対応には感銘を受けていた。岩倉キャンパスには、ぼくらが育った頃の公立校がひとまとめになったような親近感を覚える。

快活な生徒らの様子を眺め、小坂明子の『あなた』よろしく、もしも関西で生活し、子どももいたら、こちらに通わせたいなーなどと、けっこうする学費も考えずに思う。それだけ久々の関西出張に浮き足立っていたぼくだった。

店に到着したのはちょうどランチ時だった。以前は1階で定食屋も営んでいたようだが、今は2階の洋食屋のみ。とはいえ、工事や建設現場の関係者や意外にもサラリーマンらでごった返している。それに高校生もいたいた! ラグビー部2年という3人組。みんな私服で、かしこまったところがない。何がお薦めかと尋ねれば、3人が3人ともハキハキと返事してくれる。それだけで学校の教育の質がわかろうというものだ。

今さっきカツカレーを平らげた、見るからに大食漢風の『ドラえもん』に出てくるジャイアンにも似た一人は、「ポークジンジャーかなぁ」とニコニコ。ハンバーグディッシュを食べていた出木杉君は、「チキンカツとじもおいしいんやけど…」と生真面目に返答。

それぞれ620円か……高校生も安心価格だな。もう一人の、強いて言えばスネ夫は、「節食してるんで」と、ポテトフライをつまみながら、二人の発言にうなずきつつ「オムライスも捨てがたい」とオブジェクション。とまぁ、きれいに意見の分かれるところにも、この店のポテンシャルを感じた。

ぼくはジャイアンに、「チキン・コルドンブル(880円)が有名って聞いたんだけど?」とさらに問うと、「あれもうまいっすね〜。ここはホント、なんでもお薦めっす」と意外と優等生的にまとめてくれた。では、(店員の符牒によれば)ハンD(ハンバーグディッシュ)とコルドンを単品でもらいますか。

まずはコルドン到着。その大きさに絶句する。中にハムとチーズを挿み込んだチキンカツだが、関西洋食の実力が端的に封じ込まれているかのよう。肉厚でトロトロ、塩気が少し強いが、甘めのトマトソースに包まれ…もう嬉しくて言葉が出ない。ソースが選べるので、テリヤキにしたハンバーグも大きく柔らか。それがライスとキャベツと三つ巴でワンプレートに配されるコンポジションにも感じ入る。

思わず、まだ昼というのにアサヒドライ大瓶を1本オーダー。ゴクゴクと喉を鳴らしつつ、チキンとバーグを頬張った。高校生諸君、これが大人になる喜びなんだよ。

しかし、剛の者ともなると、2時間目が終わったところで弁当を食べ、昼休みにこちらまで遠征するんだとか…。食欲では高校生に到底敵わない。なんでも店員によれば、この店は校内での催しでもよく仕出しをし、ことに体育会系の部活をしていた生徒は大学に上がっても、懐かしんでよく食べに来るそう。それだけ彼らの青春に密着した、もはや学校の延長と捉えられている店なのだ。

【学校データ】
同志社中学校・高等学校
共学校/創立:1896年
京都府京都市左京区岩倉大鷺町89
出身者には三木武吉、山川均、マキノ光雄、湯浅八郎、隆慶一郎、江崎玲於奈、中坊公平、横井軍平、高村薫、藤野可織…etc.

【店データ】
グリル宝
京都府京都市左京区岩倉大鷺町525
営業時間:10:30~20:00
日曜営業

文・写真/鈴木隆祐
1966年生まれ。著述家。教育・ビジネスをフィールドに『名門中学 最高の授業』『全国創業者列伝』ほか著書多数。食べ歩きはライフワークで、『東京B級グルメ放浪記』『愛しの街場中華』『東京実用食堂』などの著書がある。近著に『名門高校 青春グルメ』がある。

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