新着記事

JAZZ遺言状 寺島靖国氏が語るジャズ7箇条|『JAZZ遺言状』 死亡率は1割ほど 「10数えてズドン!」は大間違い。アメリカのリアルな「決闘」ルールとは? 隣り合っていながら絶対に負けられない「犬猿県」の終わりなき戦い 静岡vs山梨、千葉vs埼玉|絶対に負けられない「犬猿県」の終わりなき戦い 山本益博|「江戸前」の握り鮨は、「まぐろ」がないと始まらない。【食いしん坊の作法 第13回】 快適に過ごせる靴との出会い 実践!正しい靴の履き方講座【快適に過ごせる靴との出会い vol.1】 家の中の危険をチェック! ほとんどの事故は家庭内で起きている 家の中の危険をチェック!高齢者事故の8割は家庭内で起きている サライ世代に聞いた「読み直したい古典」ランキング パワハラ上司、クラッシャー上司のトリセツ 【ビジネスの極意】パワハラ上司、クラッシャー上司のトリセツ 知っておきたい賢い支出の見直し方 生命保険料、NHKの受信料|賢い支出の見直し方 新幹線大爆破 世界に誇れるパニック映画 『新幹線大爆破』【面白すぎる日本映画 第24回】

サライ本誌最新号

ピックアップ記事

>>過去の記事へ

サライの通販

>>過去の記事へ

全国の美味がお取り寄せいただけます

料理レシピ

臭いの向こうの奥深き旨み!「焼きくさや」を使ったオツな酒肴の作り方【酒がすすむ醸し料理2】

文・写真/馬場吉成

“臭い食べ物”といって思いつくものを挙げてもらうと、かなり上位に名前が出てくる「くさや」。新島や八丈島をはじめとする伊豆諸島の特産品で、名前は知っているが食べた事は無いという方も多いのではないでしょうか。

「くさや」は、何十年、何百年と使い続けられてきた漬け汁「くさや汁」に新鮮なムロアジ、トビウオ、シイラなどの青魚を漬けた後、天日で干して作られます。

実際そのにおいはかなり強烈で、魚河岸でそのにおいから「くさいや」と言われ、それが訛って「くさや」となったという説も有るほどです。

しかし、そのにおいの向こう側に魚の強い旨味があり、噛めば噛むほど発酵した深い味が感じられます。

くさやの歴史は古く、江戸時代には幕府に献上品として納められていた記録が残っています。

実は江戸幕府は、伊豆諸島の島々に対し、米の代用として特産品である塩を年貢として献上することを命じました。急な斜面が多く、稲作や畑に適する土地が少なかったためです。

魚も特産品でしたが、運搬方法に苦労します。塩水に漬けて干物にして江戸まで運搬する方法を思いつくものの、塩は貴重な物で大量には使えません。やむなく、魚を漬ける塩水を減った分だけ足しながら使いまわす事にしました。

出来た干物はにおいが強く傷んでいるようにも思えましたが、食べてみるとおいしい。その後この作り方が広まります。諸説ありますが、くさやはこのようにして生まれたと言われています。

くさやの食べ方としては、焼いて食べるのが一般的です。ただし、焼くときにかなり強烈なにおいが出るので、集合住宅や住宅街で焼くのは避けた方がいいでしょう。

焼いて手ごろなサイズに切られた物が瓶詰や真空パックにされて販売しているので、そちらを買ってくれば手軽に食べられます。

では、くさやを使ったオススメの料理を紹介します。クセの強いにおいを持ったもの同士を合わせ、ハーブで間をとりもつ「くさやのブルーチーズ和え」です。

用意する材料は以下のとおりです。

【「くさやのブルーチーズ和え」材料】
●くさや: 15g程度
●ブルーチーズ: 25g程度(くさやと見た目同じぐらいか少し少ない量)
●イタリアンパセリ、ディル:各大さじ1/2程度(生の物でも可)

まずくさやを細かく刻みます。切る時はまな板の上にクッキングシートを敷いておけばまな板ににおいが移りません。

刻んだくさやとブルーチーズ、ディル、イタリアンパセリをボールに入れます。

よく練って混ぜ合わせます。混ざったらスプーンで形を整え、クラッカー等に盛り付けます。

ブルーチーズの香りがくさやの香りを包み、くさやの香りはあまり感じられなくなります。最後に余韻として感じられる程度。乳製品の旨味の後に魚の強い旨味がやってきます。そして、その二つの旨味をハーブの爽やかさが上手くつなぎ、バランスよく感じられます。

ワインもいいですが、この「くさやのブルーチーズ和え」にはコクのある純米の酒がオススメ。今回合わせたのは山形県長井市の鈴木酒造店長井蔵の『磐城寿 純米原酒 赤ラベル』です。穏やかな米の甘味と共に程よく旨味を感じ、柔らかい酸がくさやのブルーチーズ和えとよく合います。燗酒もよし。

ちなみにこの酒を醸している鈴木酒造店は、かつて福島県浪江町に蔵がありましたが、震災の津波により全て流失してしまいました。その後、資金を借りて、廃業する山形の酒造の設備を買い上げ、試験場に奇跡的に残っていた自家酵母を使い、磐城寿を醸しています。いつかまた、浪江で醸された磐城寿が飲める日が来ることを期待します。

文・写真/馬場吉成
webライター。日本酒、料理、マラソン、工学関係など幅広い分野で多数の記事を企画、執筆。日本酒と発酵食品を使った酒の肴をメインにした飲み屋も経営しています。「酒と醸し料理BY」http://kamoshi-by.tokyo/ ライターページ http://by-w.info/

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

関連記事

  1. 不思議な珍味「ふぐの子糠漬」を使った簡単酒肴の作り方【酒がすすむ…
  2. 話題の万能調味料「煎酒」を使った簡単酒肴の作り方【酒がすすむ醸し…
  3. 「さばのへしこ」を使った簡単酒肴の作り方【酒がすすむ醸し料理5】…
  4. ふき味噌との相性抜群!江戸流「牡蠣田楽」の作り方【再現!江戸飯レ…
  5. 鴨肉と味噌が相性抜群!江戸時代の「ことり雑炊」の作り方【再現!江…
PAGE TOP