写真・文/矢崎海里
食材を無駄なく食べきるために、各家庭でさまざまな工夫をされているかと思います。
今回は野菜の冷凍保存をご紹介します。
鮮度を落とさず冷凍・解凍する方法や、おいしく調理するポイントを押さえておけば、旬やお買い得の野菜を上手に保存でき、節約や時短にもつながります。
長期保存するには、鮮度のよいものを購入後すぐに冷凍すること。
今回はブロッコリーと、鍋や炒め物に便利な野菜ミックスの冷凍方法とおすすめレシピをご紹介します。
ブロッコリーの冷凍方法
1.ブロッコリーはよく洗い、食べやすい房に切り分ける。茎は皮をむいて食べやすいサイズに薄切りする。沸騰したお湯で1~2分固ゆでする。
2.しっかり冷まして水気をふき取り、冷凍用保存袋に重ならないよう平らに入れる。空気を抜いて冷凍庫で保存する。
ブロッコリーやカリフラワー、オクラ、さやいんげん、ほうれん草、小松菜などの野菜は、さっと固めに茹でて水気をしっかり切り、冷凍することがおすすめです。
今回は直接冷凍用保存袋に入れて冷凍していますが、小分けにラップで包んでから保存袋に入れて冷凍すると、使いたい量だけ取り出しやすくなります。
サラダやあえ物などで食べる場合、前日に冷蔵室に移して解凍すると、そのまま加熱せず使用できます。
解凍したものは作り置きなどには使用せず、早めに食べきるようにしましょう。
炒め物や煮物など加熱調理する場合は、解凍しないで凍ったまま調理できます。
次に冷凍したブロッコリーを冷蔵解凍して作る、おすすめレシピをご紹介します。
ブロッコリーと生ハムの白だしマスタード和え
【材料】(2人分)
冷凍ブロッコリー 1個分(150g)
生ハム 3~4枚
★白だし 小さじ1
★粒マスタード 小さじ1
【作り方】
1.冷凍ブロッコリーは冷蔵室に移して解凍する。解凍したらよく水気を切る。
2.生ハムは短冊切りにして、1のブロッコリーと混ぜる。
3.★の調味料を和えて完成。
マスタードの風味と生ハムの塩気がきいた、副菜にピッタリの一品です。
野菜のちょい足しメニューとしておすすめです。
冷凍ブロッコリーは事前に冷蔵室に移しておけば、あとは水気を切って和えるだけ。
生ハムはキッチンばさみでカットすれば、包丁やまな板は不要で調理できます。
エネルギー:70kcal
食塩相当量:1.4g
野菜ミックスの冷凍方法
ここからはあると便利な野菜ミックスの冷凍をご紹介します。
いろいろな種類の野菜を詰め合わせて冷凍したもので、今回は人参、ピーマン、もやし、キャベツ、長ねぎ、豚バラ肉を入れました。
1人分で野菜100g~150g、肉50g~100gが使いやすい量の目安です。
使い切れる量ずつ冷凍用保存袋に平らに入れて、冷凍庫で保存します。
凍ったまま炒め物や煮物、汁物や鍋の具材と幅広く活用できます。
冷凍庫で1か月ほど保存できるので、半端に余った野菜などを詰めて保存するのもおすすめです。
野菜ミックスのごまみそ鍋
【材料】(2人分)
野菜ミックス 2人分(今回は野菜200g、肉100gで作っています)
だし汁 200cc
★味噌 大さじ2
★白すりごま 大さじ1
青ねぎ(小口切り) 適量
【作り方】
1.野菜ミックスは軽くほぐして鍋に入れる。分量のだし汁を注いで、ふたをして中火で加熱する。
2.肉に火が通ったら弱火にして、★の調味料を溶かして火を止める。
3.青ねぎをトッピングして完成。
こちらは事前に解凍する手間もなく、凍ったまますぐに調理できるレシピです。
あらかじめ使いやすい分量の野菜ミックスを作っておくことで、ちょうどいい人数分の鍋を作ることができます。
工程1では時々ふたを開け、肉をほぐしながら加熱することで、かたまりにならずに調理できますよ。
同じ要領でみそ汁やスープ、肉野菜うどんやあんかけなども作れます。
エネルギー:285kcal
食塩相当量:2.4g
* * *
冷凍保存を上手に活用して、おいしく野菜を楽しみましょう。
今回ご紹介した方法で冷凍した野菜は、2週間から1か月を目安に食べきるようにしてくださいね。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。