写真・文/矢崎海里
市販品も多く販売されているポン酢ですが、実は簡単に手作りすることができます。
好みの酸味・甘みに調整することができるほか、生の柑橘果汁を使用すれば、風味を楽しむこともできます。
柑橘以外は醤油、みりん、かつお節、昆布と家にある材料で作ることができる手軽さも。
いろいろな柑橘類が売られているこの季節に、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
手作りポン酢のレシピ
【材料】(作りやすい分量)
柑橘果汁(今回は柚子を使用) 200cc
醤油 200cc
みりん(煮切って冷ましたもの) 50cc
かつお節 20g
昆布 1枚
【作り方】
1.清潔なびんにかつお節、昆布を入れ、柑橘果汁、醤油、みりんを加える。
2.10日~2週間、冷蔵庫で保存し、濾す。
3.清潔な容器に入れ、冷蔵庫で2か月程度保存できます。
今回は柑橘果汁に柚子を使用しました。
ほかにすだち、橙(だいだい)、かぼすなどの柑橘類がおすすめです。
今回は柚子8個で200ccの果汁ができましたが、足りない場合は市販の柚子果汁や酢を混ぜても大丈夫です。
みかんなど甘みが強い柑橘果汁は、長期保存には不向きなので注意してください。
材料を混ぜるだけで簡単にできる手作りポン酢は、鮮度のいい柑橘類が手に入る季節の手仕事としておすすめです。
冷蔵庫で寝かせることで、酸味がまろやかになります。
使用する柑橘果汁に合わせて、みりんの量を調節してください。
濾して残った昆布とかつお節は、捨てずに最後までおいしく楽しみましょう。
昆布は食べやすい大きさに切り、汁気がなくなるまでフライパンで煎れば、ふりかけになります。
ごはんのお供やおにぎりにおすすめです。
ここからは、手作りポン酢を使ったレシピをご紹介します。
鶏手羽元と大根のポン酢煮
【材料】(2人分)
鶏手羽元 4本
大根 150g
手作りポン酢 100cc
水 100cc
サラダ油 大さじ1/2
青ねぎ(小口切り) 適量
【作り方】
1.鶏手羽元は骨の部分に包丁を入れる。ポリ袋に鶏手羽元と分量の1/3のポン酢を入れ、よくもみ込み30分置く。
2.大根は1cmの半月切りにして、耐熱容器に入れる。かぶるくらい水を注ぎ(水は分量外)、ふんわりラップをして600Wの電子レンジで4分半加熱する。
3.鍋にサラダ油を熱し、汁気を切った1を中火でこんがり焼く。
4.軽く焼き目がついたら1の汁と残りのポン酢、水気を切った2を入れ、新たに分量の水を加える。
5.落とし蓋をして15分程度、弱中火で煮込む。青ねぎを散らして完成。
ポン酢ひとつで味が決まる、簡単煮物レシピです。
あらかじめ調味料を漬けておくことで、ポン酢の酸味で鶏肉を柔らかくする効果があります。
骨のまわりに切り込みを入れておくひと手間も、食べやすくするポイントです。
大根は電子レンジで下茹ですることで、短時間で味が染み込みます。
加熱することで酸味がまろやかになりますが、柑橘の風味はしっかりと感じることができますよ。
エネルギー:138kcal
食塩相当量:3.4g
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そのまま青菜や豆腐にかけるだけでもおいしい手作りポン酢。
魚や肉などを焼く際の漬け汁としてもおすすめです。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。