名門ホテルや喫茶店の名物トーストの味わい。家庭でもちょっとした工夫で簡単に極上トーストが作れるコツを教わった。

24時間つけ込んだパンを、ゆっくりと焼き上げる

オークラ東京

フレンチトースト

『オールデイダイニング オーキッド』の朝食(6時30分~なくなり次第終了)で味わえる「フレンチトースト」2800円。きめ細かくふんわりとした食感が堪らない。
オールデイダイニングオーキッド 東京都港区虎ノ門2-10-4 The Okura Tokyo オークラ プレステージタワー5階 電話:03・3505・6069 営業時間:6時30分~22時 無休

「ホテルオークラ東京」開業当時の昭和40年頃から受け継がれる、朝食の「フレンチトースト」。

フレンチトースト専用に焼き、数日落ち着かせた厚い食パンを、卵や牛乳を混ぜたつけ込み液に一昼夜浸してから、焼く。焼き方もフライパンで焼き色を付けた後、オーブンでふっくらと焼き上げるという手間をかける。

「材料がシンプルだからこそ、仕込みに手間と時間をかけ、丁寧に焼き上げることが重要です」

と話す、『オールデイダイニング オーキッド』シェフの齋藤裕樹さん。

家庭用の作り方が公開されており、手に入りやすい材料で作れる。食パンを丸一日、つけ込む手間はあるが、フライパンで焼けば極上のフレンチトーストが味わえる。

オークラ特製フレンチトースト

【材料(4人前)】
・卵…6個
・牛乳…370cc
・砂糖…62g
・バニラエッセンス…少々
・食パン(約4cm厚。耳なし)…4切れ
・バター…少々
・サラダ油…少々
・メープルシロップ、ジャム(好みで)

【作り方】
1.卵、牛乳、砂糖、バニラエッセンスを混ぜ合わせたものに、食パンを両面、丸一日浸す(片面、約12時間)。
2.温めたフライパンにバターとサラダ油をひき、1.を入れて弱火で蓋をして4面をじっくりと焼く(約15分)。
3.皿に移し、メープルシロップ
(または、ジャム)を添える。

ここが重要

1.パンは厚切り。片面12時間ずつつけ込む。

4枚切りの食パンの耳を取り、つけ込み液に浸す。12時間後に裏表を返し充分に染み込ませる。

2.弱火でじっくり。あまり動かさない。

フライパンで焦がさないよう気をつけながら、弱火で4面に均等に火を入れるように焼く。
齋藤裕樹さん(The Okura Tokyo『オールデイダイニング オーキッド』シェフ・49歳)
The Okura Tokyoの伝統の技を受け継ぎつつ、洋の東西を問わず新たな手法や食材の良さを取り入れ、後生へ伝えている。

The Okura Tokyo『オールデイダイニング オーキッド』 https://theokuratokyo.jp/dining/list/orchid/

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取材・文/はまだふくこ 撮影/泉 健太、前川明範

※この記事は『サライ』本誌2021年5月号より転載しました。

 

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