取材・文/池田充枝

初代《黄金の顔》-2 1970年 岡本太郎記念財団蔵

大阪吹田の千里丘陵に独り立つ「太陽の塔」。1970年(昭和45年)、日本万国博覧会のテーマ館の一部として岡本太郎(1911-1996)が創り上げた異形の塔が、2018年3月、48年ぶりに内部公開されました。

公開にあたっては、内部再生事業によって高さ41mの「生命の樹」や「地底の太陽」など約200体の模型が復元・修復されました。

48年の時を経てよみがえった太陽の塔の再生の過程や展示空間を追体験できる展覧会が開かれています。(11月4日まで)

《太陽の塔》内観模型(万博当時) 岡本太郎記念財団蔵

本展では、失われた展示空間を極めて精巧なジオラマで再現。岡本太郎がテーマ館全体の根源を表現した地下展示を紹介します。

地下展示<いのり>ジオラマ 岡本太郎記念財団蔵

万博という人類の「祭り」に太郎が問いかけたものの根源とは。太陽の塔が内包するものとは。その構想段階から完成まで、さらには再生事業までを網羅。太陽の塔に関連する作品と模型に加え、映像や音響など多彩なメディアを駆使し、岡本太郎の感性を大きなスケールで体感する展覧会です。

地下展示全体模型 岡本太郎記念財団蔵

本展の見どころを、あべのハルカス美術館学芸員の新谷式子さんにうかがいました。

「初代《黄金の顔》は必見です。実は万博公園の《太陽の塔》に設置されている《黄金の顔》は2代目レプリカなのです。93年に解体された初代をハルカス美術館で組み立てました。館内は写真撮影が可能です。岡本太郎の60年代の芸術の集大成といえる《太陽の塔》。是非じっくりとご堪能ください」

地底の太陽(保存用原型) 1970/2017年 岡本太郎記念財団蔵

万博当時を知る世代も知らない世代も岡本芸術の迫力を体感できる展覧会です。ぜひ会場に足をお運びください。

【開催要項】
展覧会「太陽の塔」
会期:2018年9月15日(土)~11月4日(日)
会場:あべのハルカス美術館
住所:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階
電話番号:06・4399・9050
http://playtaro.com/harukas-taro 特設サイト
開館時間:火~金曜日10時から20時まで、月・土・日・祝日10時から18時まで(入館は閉館30分前まで)
休館日:会期中無休

取材・文/池田充枝

 

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